雲の行き先【sior】 ページ15
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▼あこあこ.。 様 リクエスト
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休み時間まで、あと30秒弱。
教科書を机の中にしまって、
時計の秒針を見つめる。
チャイムが鳴った。
号令がかかり
テキトーに挨拶をして、
欠伸と共に大きな背伸びをする。
同じく眠そうにしている4人と
目配せをすると、
教室の外に出て、階段を駆け上がった。
屋上の扉を開けると、
風が一気に吹き抜けた。
「あー疲れた疲れた」
「今日の授業は長かったなー」
「よく寝たー！」
「あ、今の風で
スカートの中見えそうだったのに」
「何言ってんの、変態」
キヨ、フジ、ヒラ、こーすけ、
そして私のいつものメンバーは
それぞれ思い思いの言葉を言って
空の下へ出た。
「やっぱり屋上が一番いいね」
「本当は昼休み以外、
立ち入り禁止になってるんだけどね」
空には夏らしい
入道雲が浮かんでいる。
この5人で過ごす何度目かの
夏が来たのを知らせていた。
上を見てゆっくりと歩いていると
足を引っ掛けられ
バランスを崩して転んでしまった。
「ちょっとー今の誰？」
「さぁねー」
「俺、フジがやったの見てたよ」
「俺ぇ？！こーすけだろ？
人に罪をなすりつけんなって」
「お前もなすりつけてるけどな？」
くだらないと笑いあって
そのまま仰向けに寝転ぶ。
「あ、見て。あの雲。」
私がそう言うと、
4人も寝転がって空を見上げる。
空には小さな雲が5つ、
まとまって他の雲と
少し離れたところに浮かんでいた。
「なんか私達みたいだね」
「真ん中のが俺で、周りがお前ら？
あぁー確かにー」
「違うよ？
真ん中はキヨじゃなくて私。」
「どの道、俺らは周り確定なのね」
少しの間、
黙ったまま雲を眺めていた。
雲はだんだん風にのって
西に流れていく。
雲はこの先、どうなるのだろう。
意外と時間が経っていたらしい。
授業開始のチャイムが鳴った。
「やっば、
休み時間中だったこと、忘れてた」
「次、数学じゃん」
「わー怒られるー」
「急げ急げー！」
いつまでも一緒には居られなくても
全員が幸せだと胸を張って言える。
そんな生活を送れたらいいな、
なんて。
4人の背中を追いながら思った。
**********
最俺4人に愛される学園もの、でした。
(作者は、空を眺めるのが好きです。)
リクエストありがとうございました！
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＊ゆたんぽ＊(プロフ) - リプ失礼します…！！久しぶりです。楽しみにしてるので，頑張ってください！！(急かしているわけではないです！！ (2019年8月14日 13時) (
レス) id: dad35a85ee (このIDを非表示/違反報告)
チャリ愛用者。(プロフ) - どっかの誰かを食べた誰かさん» リクエストありがとうございます。それは夢主が登場しない話ということで合ってますでしょうか？ (2019年8月6日 0時) (レス) id: d4fafb716a (このIDを非表示/違反報告)
どっかの誰かを食べた誰か - リクエスト失礼します！キヨとヒラの純愛で、キヨがインフルエンザになるというシチュでお願い出来ますか？ (2019年8月6日 0時) (レス) id: 2a539647be (このIDを非表示/違反報告)
チャリ愛用者。(プロフ) - ▼あこあこ.。さん» いえいえ！こちらこそありがとうございました！楽しんでいただけて、よかったです！ (2019年5月20日 23時) (レス) id: d4fafb716a (このIDを非表示/違反報告)
▼あこあこ.。 - リクエストさせて頂いた者です..!! お忙しい中ありがとうございましたっ!! とても雰囲気が好みで楽しく読ませていただきました^^* 本当にありがとうございます!! (2019年5月20日 22時) (レス) id: 4f02a02f8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャリ愛用者。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Tyhut/
作成日時：2019年4月4日 11時
