少女奇譚【鬼滅の刃】

7 日輪刀 ページ8

チリーン、チリーン。


それは家に帰ってきて15日目の日のこと。



そろそろ、日輪刀が出来上がる頃かな〜なんて
考えながら縁側でお母様の作った甘味を頂いていた。



ふと外からチリーン、チリーンと風鈴のような鈴の音が響く。


誰か、来たのかな？？？


草履を吐いて玄関へと回ると、傘に風鈴をつけた人がいた。



その人の手には赤い風呂敷がある。



？｢私は白鋼と申します。雨宮A様の刀を打った者です。｣


白鋼(しろはがね)と名乗った人はそっと剣を差し出す。



｢私が雨宮Aです。どうぞ中にお入りください。｣



玄関を開け部屋に通す。
お父様とお母様も既に部屋の中にいてそっと横に腰を下ろした。



白鋼｢達磨様。お久しぶりにございます。｣


白鋼さんがお父様を見るとそっと頭を下げた。
知り合い？？？なのかな？


父｢久しぶりだな。娘の刀もよろしく頼む。A、白鋼は俺と千夜の刀を担当してくれている者だ。｣


そうだったんだ。
白鋼さんに向き直ってそっと頭をさげる。


白鋼｢こちらが日輪刀でございます。｣



白鋼さんが、木箱を開けると中から綺麗な1本の太刀が出てくる。


お兄様の形見の刀と同じデザインだ。


母｢日輪刀は別名、色変わりの刀と言われていてね
、持ち主によって色が変わるのよ。千夜の時もこの瞬間はドキドキしたわ。｣


さあ、持ってみて。と促されて
恐る恐る刀を握る。



するとみるみる刃の色が真っ白に染まっていく。



お兄様と同じ色だ。



白鋼｢やはり、血筋でございますね。雪のような見事な白色です。｣



｢あ、ありがとうございます！白鋼様の打って頂いたこの刀で、きっとより多くの人々を守ります！｣



自分の刀に嬉しすぎて、声が大きくなる。
大事にしよう。


この相棒で、絶対に多くの命を守るんだ！！！



白鋼｢はい、頑張ってくださいね。それと、、、くれぐれも折る事が内容にお願い致しますね？折れたら、、ね？｣




先程と打って変わって低ーい声で話す白鋼様をみて絶対に折らないようにしようと心に決めたAだった。

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