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44 帰省 ページ45

煉獄さんの訃報から1日経った。


あれから、私達は怪我の治療や精神的なショックから休息が言い渡された。




伊之助さんは号泣し、善逸さんも悲しみ、炭治郎さんは落ち込んだままだ。




気を抜くと悔しさと、悲しみで泣きたくなってしまう。




「それじゃあ、炭治郎さん達のことお願いします。」




ペコリと蝶屋敷の皆に頭を下げると、
休息中お世話になる予定だった蝶屋敷を後にする。





私が今すべき事は落ち込むことじゃない。
半日かけて歩き、生家である雨宮邸に辿り着く。





懐かしい、白州山の匂いに疲れきった体から自然と力が抜ける。




「ただいま戻りました。」





ガラガラと玄関の戸を開ける。






母「あら!Aじゃない!お帰りなさい。」





お母様が奥から出てきて、いつものように笑顔で出迎えてくれる。




靴を脱いで、慣れしんだ家の中に入る。
いつもはこの時間帯に居間にいるお父様が見当たらない。




「お母様、お父様は?」




母「お父様なら、今は部屋にいるわよ。」



お母様と別れて、お父様の部屋に移動する。




「お父様、Aです。」



襖の前に座り、声をかける。
入れ、の言葉で部屋に入る。




「お久しぶりです。只今戻りました。」



父「ああ、久しぶりだな。あれから怪我の具合はどうだ?大事ないか?」



以前、那田蜘蛛山のとき怪我をしたことを気にしてるんだろう。



もう、大丈夫なのに心配性だなあ。
自分の体を案じてくれるお父様の優しさに気恥しさと嬉しさでホッコリする。




「大丈夫ですよ。この通り元気です!」




ぶんぶんと腕を降って見せる。




父「そうか。」



安心したような、お兄様に似てる優しい表情。
あ、お兄様がお父様に似てるのか!



このままのんびりと雑談をしていたいが、
あいにく私には時間が無い。



早速本題に入る。

「お兄様。先日私は任務地で上弦の鬼と出くわしました。私は直接戦っていませんが、炎柱様が応戦しお亡くなりになられました。」



そうだったか、と目線を伏せるお父様。




「これから、恐らく上弦の鬼との戦いが多くあるでしょう。私はそんな時誰かを守る力が欲しい。」




もう、守れなくて悔しい思いをしたくない。
帰りを待っている人の泣き顔を見たくない。
何度も、何度も手のひらからこぼれ落ちる命。



全ての人なんて、今の私には無理だ。
痛いくらい痛感した。

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(プロフ) - 沙夢さん» 煉獄さんの所衝撃的ですよね、号泣しました(´TωT`)。ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!頑張ります! (2019年7月17日 0時) (レス) id: 43adb696ff (このIDを非表示/違反報告)
沙夢 - 私は煉獄さんが亡くなった事の衝撃を忘れない(真顔) とても面白いです!お体に気を付けて、更新頑張ってください! (2019年7月15日 22時) (レス) id: 940754a7ec (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 白奈さん» 白奈さんありがとうございます(*^^*)未熟者ですが更新頑張ります! (2019年6月25日 8時) (レス) id: 43adb696ff (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - 夢主の性格がとても素敵です!今後の展開が楽しみです(*´ω`*) (2019年6月25日 0時) (レス) id: 30902f6c8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年6月20日 18時

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