藤柱は何か抱えてるようです

継子 ページ44

今日は久しぶりの休暇で、屋敷で過ごす事にした。

何をしようか考えていると、屋敷を誰かが訪ねてきた。

『どちら様？』

私がそう訪ねると、

二人の子供が目に入った。

子供といっても、小さな訳でもなく、

拾伍くらいだろうか…

男の子だった。

男の子1｢あの、ここは藤柱さんの御屋敷ですか…？｣

『ええ…私が藤柱です。』

男の子2｢ぼ、僕達を継子にしてくれませんか！｣

『と、とりあえず話を聞きたいので中にどうぞ…』

男の子達は静かに私の後ろを着いてきた。

話を聞くと、彼等は兄弟で、鬼に親を殺されたそうだ。

それで、親を殺した鬼に復讐を誓った。

親に何かあったら藤柱のもとに行くように言われていたそうだ。

兄弟二人では到底暮らすことなんて出来ず、懸命に探し出したそうだ。

『呼吸については知ってる？』

男の子1｢知っています。｣

『習得するのには厳しい訓練と時間が必要なのよ？』

男の子2｢覚悟しています｣

『わかった。御名前は？』

男の子1｢夢唯です｣(むい)

男の子2｢雲唯です｣(うい)

『いい名前ね。よろしくね？』

夢｢よろしくお願いします｣

雲｢よろしくお願いします…｣

本当は継子なんてとるつもり無かった。

でも、この子達にとって、私を助けてくれた鱗滝さんのような存在になりたかった。

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