藤柱は何か抱えてるようです

しのぶちゃん ページ42

ある日、任務でしのぶちゃんと一緒になった。

無事任務を終えて帰ろうとすると、しのぶちゃんに呼び止められた。

胡｢Aさん。｣

無視するのもしのびないが、今まで避けていたせいで話しづらくて、逃げようとした。

でも、しのぶちゃんはそれを許さなかった。

胡｢待ってください！｣

『な、なに…？』

胡｢私は貴方ともっと仲良くなりたいです！頼って欲しいです！｣

『私は鬼なんですよ？あなた達の憎い』

胡｢貴方は他の鬼と違う。それは今まで過ごしてきた私達がよく知っています｣

『そんなの、演技かもしれないじゃないですか…』

胡｢演技でも、それでも、私は貴方を守りたい。｣

『どうしてそこまで…』

胡｢貴方の過去を知った上で、貴方のことをもっと知りたいと思いました。

もっと仲良くなりたいと思いました。それだけではダメですか？

仲良くなるのに、信用するのに理由は必要ですか？｣

『何かあってからは遅いんですよ？』

胡｢私達のことをもっと信じてください。助けを求めてください。そうすれば皆、力になりますから。｣

『ありがとう、ございます…』

しのぶちゃんの言葉は私の心に深く刺さった。

今まで迷惑かけない為に自分の過去も、気持ちも、

誰かに言うことなんてなかったから。

だから、頼ってほしいというしのぶちゃんの気持ちが嬉しくて、

涙が止まらなかった。









"どうしてこんなにこの人たちは優しいのだろうか。

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