藤柱は何か抱えてるようです

あのお方 ページ11

あの時の子供が鬼狩りになったことを知った。



人間のような醜いものになるより

私の仲間になればよかったものを。



あの時連れてきていれば…




｢上弦、下弦、お前達で絶対にAを見つけ出せ。｣


上、下｢はっ！｣





｢A。お前は私の仲間になるべきなんだ。早く私の元へ来い。｣


ーーーーー
あの時、

Aと初めて出会った時、


あいつの存在を知っていた。


殺す気であの家に行った。

あの親を殺した。


ただ、Aからは、私と同じ匂いがした。

だから生かした。


ここで殺すのは勿体ないと思ったから。

Aを鬼狩りにいさせるのは勿体ない。

あんな素質がある









"唯一、太陽を克服している、鬼なのだから。"



Aの両親はとても優秀だった。


妻の方はな。


だが、あいつは私達を裏切り、人間なんかと子供を作った。


それだけならまだ許すことが出来た。

だが、あいつは子供を産んだことで私達から離れた。


逃がすわけないだろう？





ただ、あいつを殺したことは後悔していない。


むしろ子供を産んだことを褒めたたえてやってもいいとすら思う。



Aをこの世に残してくれたのだからな。





待っていろA。

必ずお前を私のものにする。

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