オタクを隠して恋愛中【Kazuya.O】 (ページ7)

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「え、…どういう、」

『まぁまぁ、やから今日の所は引いてくれへんかな？』

「…っち」

ぶんっと乱雑に離れされたものの私はやっと彼から解放された。

「ま、いいわ…所詮今日の合コン中でマシなやつってだけだったし」

そう吐き捨てると、彼は去っていった。
それと共に足の力が抜けてしゃがみこんでしまう。

怖かったぁ…。全身の力が抜けると共に安堵が生まれた。

『お嬢さん…よぉ耐えたなぁ、怖かったやろ？』

少し掠れた甘いハスキーボイスは私の耳から優しく溶け込みゆっくりと全身を包むようだった。

「…っ、ほんとに、ほんとにありがとうございます。見ず知らずの相手に手を差し伸べてくれて…ありがとう」

『見ず知らず、やないやろ？2回目やん会うの……それに、』

何かを言いかけたとき店の中から彼を呼ぶ声が聞こえた。

『あ、やべ…俺な？今ちょっと打ち上げしてん、やからまた今度話そな？』

また、今度？
また、大橋くんに会えるの？…会っていいの？

『ん、ふら、これ俺の番号やから登録したら連絡してな？じゃ…！』

「あ、ありがとうございました…！」

『ん、…』

彼はやはりまたニカッと笑うと、店の中へと戻って行った。

電話番号…もらっちゃった、。