匂い ページ25
さとみ「あちゃ〜………」
荒れ放題になった部屋を見てため息を着く。
ついさっきころんが家に来て、酒を飲みながらゲームをした。そのせいか家の中は酒や菓子のゴミが散乱している。
片付けないとな。
机の上に転がっている酒の缶やら菓子のゴミやらをかき集めてゴミ箱にざざっと捨てた。
それから食べカスは机用の小さい箒で集めてゴミ箱へ。床にたくさん落ちている抜けた髪やホコリをダイ〇ンで吸った。
家中に酒の匂いが充満している。ここで必殺!ファ〇リーズ!!!
シュッシュッシュッ………
ふぅー!酒の匂いも消えた!!ちょっと休も。
ソファーに寝っ転がってテレビをつける。そこでハンガーにかかった水色のパーカーに目が止まった。
ころんさては置き忘れたな。
暑くなってパーカーを脱いでいたことを思い出す。仕方ない。面倒だが、家に届けよう。
パーカーをもつと、ふわっと甘い匂いがただよう。ころんの匂いだ。
柔軟剤や洗剤の匂いもあるのだろうが、何回も来ているせいか、匂いがしっかり付いている。パーカーの匂いをかぐ。なんだか心が浄化されるような感じがした。
あぁー、癒される。
くんくんくんくん。
ころんの匂い。
落ち着く。
大好きな匂い。
もう届けずに持っておこうk
???「何してんの?」
びっくりして声のした方向を見ると、ころんがゴミを見るような目でこちらを見ている。
ころん「パーカー忘れたから取りに来たんだけど。」
さとみ「えっと、これは………その………」
ころん「目の前でキモイことされたらさすがに引くよね。もう帰るわ。パーカーあげる。」
さとみ「あっ!ちょっ!!!」
ころん「まぁでも、僕も人の事言えないしね((ボソッ…」
さとみ「え?それどういうこと?ま、まさか、最近俺の服が消えてるのってお前のせい!?」
ころん「〜〜〜〜ッ!!!そうだよバカっ!!さとみくんがいい匂い過ぎるのが悪いんだもんっ!もう帰る!!!」ダッダッダッ
バタン!
勢いよく玄関扉が閉まった。
さとみ「ふふ、かわい……」
俺は再びころんのパーカーの匂いをかいだ。
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飴利 - 僕の理性を…破壊するの…お得意なんですね… (8月10日 15時) (レス) @page19 id: bd79476487 (このIDを非表示/違反報告)
飴利 - かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい (8月10日 14時) (レス) @page17 id: bd79476487 (このIDを非表示/違反報告)
Rou - 俺の可愛い彼女泣きました(´;ω;`)すごくいい話でしたぁ(´;ω;`) (7月28日 10時) (レス) @page50 id: e81d0aeadd (このIDを非表示/違反報告)
へっ - 尊ぃ! (2022年7月4日 4時) (レス) @page5 id: ea466f205a (このIDを非表示/違反報告)
腐男子 - 尊い尊い尊い(キッモ( ´∀` ) (2022年2月10日 11時) (レス) @page10 id: 6f4c4ebf22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまご | 作成日時:2021年5月14日 22時