九話 ページ19
『…よく寝てるなぁ』
改めてまじまじと彼の顔を見ると、濃い隈がくっきり。
彼は適当に外套を脱ぎ捨て、風呂に入ると、そのまま寝室へ直行。
そして今の状況だ。
あどけない顔をして泥のように眠る中也に、Aはそっと布団を掛け、彼が着ていた服をハンガーにかける。
『…厭な顔ひとつせずに私をここに連れてきてくれてありがとう。』
そっと彼女は彼にそう呟き、部屋の電気を消した。
───────
「…ん…」
まだ少し薄暗い早朝。社畜である中也の脳内目覚ましはきちんと作動する。
ギシ、と音を立ててベッドから降りると、そこには三つ指を立て、丁寧にお辞儀をしているAがいた。
『お早う御座います』
「?!おっ、お早う」
うわっ、やべえ…暫くの徹夜のせいで全く頭が働いて無かった…先ず此奴ちゃんと寝たのか?客人がいたのに俺此の儘爆睡してたんだが…
中也の頭の中でぐるぐると申し訳無さが渦巻く。
『…申し訳ありません、普通ならここで朝食が出てくる所なのでしょうが、私の力不足で御用意出来ておりません』
否、おかしい。此奴の言葉遣いも、まるで旅館か何かの給仕人の様だ。
相手の方が客人なのに、そんな素振りを一切見せず、深々とお辞儀するAに、此処俺の家だよな…?と中也が不安になる。
「…先ずその言葉遣いやめてくンねェ?何かそれに慣れねェって云うか、何かそんなに畏まらなくても良いって云うか…」
無理矢理な理由を述べ、Aを納得させる中也。
『…そう、ですか?分かりました。それより中原さん、出社時間は大丈夫ですか?』
…少しマシになったという事で、多少は目を瞑ろう。
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ひょえっ、順位が付いてる?!
ありがとうございます!!
皆様、これからも見捨てないでぇ…頑張りますからぁ…お願いします…
注意・作者は混乱中です
4.28 3桁ランクイン
本当に読者の皆様、ありがとうございます!!
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さち - 今一気読みしました!!中也さんに頭撫でて貰うシーンが凄くにやけちゃいました。更新頑張ってください!! (2019年9月25日 20時) (レス) id: 50e2c8124c (このIDを非表示/違反報告)
麗華三日月 - 良いですね!其れは安心しました!元気なのが一番ですもんね! (2019年5月30日 21時) (レス) id: b8888aeaec (このIDを非表示/違反報告)
たま猫715(プロフ) - 麗華三日月さん» ありがとうございます…!私、結構体は丈夫なんですよ〜。やっぱり健康第一ですかね(笑) (2019年5月30日 9時) (レス) id: 1d5aed1ffe (このIDを非表示/違反報告)
麗華三日月 - はい!暑いとやる気が出ないですが、たま猫715さんの作品を読むと元気が出ます!無理しすぎないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年5月30日 7時) (レス) id: b8888aeaec (このIDを非表示/違反報告)
たま猫715(プロフ) - 麗華三日月(セイレーン)さん» お久しぶりです!最近暑くなってきましたね!これからも頑張って更新しますね! (2019年5月29日 22時) (レス) id: 1d5aed1ffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たま猫715 | 作成日時:2019年4月19日 16時