【文スト】中原さん家で居候する事になった…

一話 ページ11

『…ん…』



ごとごとと心地良い揺れ。






生活も悪く、食事なんてもっての他の彼女は自分が何かに寝かされている事に気付く。







もっとこの時間を微睡んでいたい。








ふわり、と消毒液と石鹸の匂いが鼻孔を擽ったのを最後に、もう一度彼女の意識は闇へ堕ちて行く。






───
「中也〜、未だあの子寝てるよー」


「…そうだな。」




ちらりと車に乗せた少女を見ながら淡々と返す中也に、口元をへの字に曲げる太宰。



「…中也の反応薄っすーい。面白くない。…仕方ない、今夜中也の家にあるワインを…」


「ぜッてェやめろ！！つーか手前この前俺のワイン勝手に盗みやがッただろ！！」



「テヘッ？」



コツンと己の頭を小突き、ぺろりと舌を出す太宰に、ふつふつと殺意を滾らせる中也。




車の中に険悪な雰囲気が流れ出した。






「…にしてもなんで首領は此奴に会いたいとか言い出したんだ？」




「絶対アレだよ。幼女趣味。森さんはその…ロリコンだもん。」






…否定したくても否定出来ない案件である。

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