「Fate/stay night」星が降る夜の話

釣鐘草 ページ9

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晴天だった 雨は昨日降ったばかり 随分と暑くて脳が溶けそう
＿＿＿＿＿今日は冷やし中華だな

台所で腕を捲る
今日食べるのは四人 体の弱い切嗣さん育ち盛りの士郎少食の私大河さん
今日の天気をもう一度確認、実に暑そうである


「ヤッホーー！瑩音ちゃんーーーー！」
「はい大河お姉さん」


はーと 一息つく大河さんに氷の入ったお茶を渡す
今日は随分と運動したようだーーーなら必然的にあの二人も

「いやーー暑いねー」
「大丈夫か？爺さん」


汗をかいたままの二人。士郎がタオルを持っているので風邪は心配ないか

＿＿＿＿＿そうこの三人剣道をしているのである
意外にも剣筋の真っ直ぐとした強者である切嗣さんに大河お姉さんが習い始めそれを見た士郎がジェラシーを感じたのか乱入そして私はみんなの疲れを癒すのに専念しているのだ
こっちの方が楽しいしね………ちょっと私もやってみたいけれど。
まだ不安定とお医者さんに言われているので自重だ。


「大河お姉さん今日は冷やし中華にしますよ」
「やったーー！暑い日はそれに限るっすーー！」




自分に妹ができたようとと喜ぶ大河お姉さんの要望により呼び方をこうしている。
私も姉ができたようで嬉しい これは照れくさいので秘密だ


「それにしても料理上手くなったすね瑩音ちゃん」
「いえいえそれほどでも」


毎日のようにしていたら慣れるのも当たり前だ 成長するのは人間として当然のこと
ふんふんと鼻歌を歌いながら食材を切る





＿＿＿＿＿あ また
ピリッと少し頭痛がする
最近は良くなったがたまにこうなってしまう。これがお医者さんのいう不安定か。


「瑩音ちゃんはいいお嫁さんになるだろねー！
教会でウエディングドレスをきてーーーー！きゃーー！女子の憧れっすーー！」


モジモジと頰に手を当てる大河お姉さんはははと苦笑いだけしておく
あれ？なんか静かに？＿＿＿＿＿笑顔のまま固まる切嗣さん


「どうしたんだ？爺さん？」


士郎の声とともにきっとこちらを見た


「瑩音 結婚するなら教会はやめておいた方がいい
もういないけど教会には素手で銃弾を弾くゴリラがいたんだ 目の死んだゴリラだよ
教会はそんな珍獣の集まりさ 僕は白無垢の方がいいと思う うん だから教会はやめて」


ものすごく真面目な顔で言われた たしかに私も教会は本能的に好きではない


「うっうん…」
「よかった……黒めのゴリラには気をつけてね」


一体何を教会で見たんだ？
私はとりあえず気を引き締めた。


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