か な で ろ【鬼滅の刃】

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どんだけ頭をひねっても音の出るものは楽器しか思いつかない

特にピアノ

これしか触れてこなかったんだ、しょうがない




ピアノ…か……









｢あなたのピアノはとても心に響くわ｣









…あれはまだお母さんが壊れる前か

あの時はまだよかったな、とても響いていいわ、って褒められてたし




｢響く…か……｣




心に響くってなんだろう

私のピアノは本当に響いていただろうか






あぁ…あの時何弾いてたっけかな…

まだピアノ初めて1,2年だったときだったな









前奏曲(プレリュード)だったっけかな









.









.









"響(ひびき)の呼吸"









.









.









"壱の型 前奏曲(プレリュード)"









.









『…！』









何かがしっくりときたこの感じ

ただ剣を縦に振っただけだったのに









.









響の呼吸、壱の型 前奏曲









.









試しに横に振ってやってみる









『…横でも大丈夫』









できた




私の型ができた




やっぱりピアノから離れられていないきもするけれど









『ピアノなんかよりもこっちがいい』









これで、誰かのために働ける第1歩だ




自分の存在を作れたような

そんな、気分









｢よくやったぞ、奏者｣









『…！』









聞き覚えのない声




前後左右見渡しても誰の気配もしない









誰だったんだ、あの声

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