か な で ろ【鬼滅の刃】

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宇髄｢………………………！｣









すごい長い時間肩に刃を当てて少し離した状態にしている気がする

実際10秒くらいなんだろうけど









宇髄｢…………………。｣









お願いだからなんとか言って…!!








宇髄｢…俺は今すごく浅いが切り傷をつけられたよな？｣


『はい』


宇髄｢俺はお前に刃を一回も当てていない、全て躱すか刀で防がれたからな｣


『はい、切り傷はありません』


宇髄｢切り傷は、じゃなくてお前一切怪我してねぇだろ？｣




強いていえば父上の刀を刀で受け止めていたからか手の皮がちょっとだけめくれた程度だ

こんなの剣士としては怪我にはならない




『はい、無傷です』




そう伝えると、父上は
はぁあああああああああああ
と長いため息をついて言葉を発した




宇髄｢完敗じゃねぇか…俺地味だな………｣




っと、あからさまに不貞腐れていた




宇髄｢………おい、A｣




いつもよりちょっと低い声
怒っているのか…!?




『はい…』


宇髄｢お前は俺より才能がある
派手に自信を持て｣




っと思ったら案外そうでもない
さっきまでの不貞腐れ具合はどこへ行ったのかというくらい普通に話された




『はい』


宇髄｢なんたってこの派手な俺様に勝ったからな!!｣




そういうところは変わらない父上




『はい!!』


宇髄｢もっと派手になれよ！｣


『は、はい!!』




いや、はい、じゃない




宇髄｢お前にもうすぐ行われる最終選考に向かわす権利を与える
そしてもうひとつお前にあげたいものがある｣


『はい？なんでしょうか』


宇髄｢開けてみろ｣




どこからか取りだし、手渡された小さな包みを開けると父上が目に書く模様に使っている化粧が入っていた




『これって』


宇髄｢俺の目に使ってるやつの藍色のやつだ
お前も顔に使って派手になれ

目でもいいし頬でもいい、それを使ってくれ
それがお前が俺の継子である証拠だ｣




思い返せば人から贈り物なんてもらった記憶が無い
始めての貰い物かもしれない




『ありがとうございます、大事に使います』


宇髄｢任務の時は絶対書けよ｣


『わかりましたよ』




父上とお揃い

なんだかちょっと嬉しくて




(どんな模様にしようかな〜)




なんてウキウキ考えている私がいた

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