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第4話 ページ6

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この子は知らないだろう。

僕がどのようにこの子を死刑にしないようにしてきたか、なんて。そもそも僕の存在も。


この子は呪術師だ。呪力を使い、戦う。



この子は、その呪力で人を殺めた。

否、殺めようとした。



血があまり好きじゃないんだ、Aは。


だから殺す時は、見ないようにしてた。

どれだけ僕が、頑張ったことか!



反転術式で治癒は出来ない。自分だけだ。



そろそろ限界だから、やっと声をかけたんだ。




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「ねぇ、君アレ見える?僕も見えるんだよね」



あの時のAの顔は忘れられない。

影に染まった顔で、見ているだけで吸い込まれそうだったよ。………本当に、綺麗だった。



…Aをずっと見張ってた理由?


言い方が悪いな、守っていたと言ってよ。




「Aは強くなれるね。しかも綺麗だし」


『…?急にどうしたの、セクハラ?』


「やだなぁ、んなことする訳ないでしょ!」



僕は強くなれる人間が欲しい。


あとちょっと、情も入ってるけど。

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作者名: | 作成日時:2021年1月23日 21時

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