第12話 ページ14
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「っとまあ、こんなもんね。」
どかっと買われたメイク用品たち。
店員さんも少しびっくりした顔で、一つ一つバーコードを読み取っていた。
お財布を開けば、野薔薇ちゃんに驚かれた。
「いや、私の奢りでいいのよ。まあお友達記念みたいな、Aの入学祝い的なあれよ」
『え、でも大丈夫なの…?高いけど…』
「大丈夫よ!給料で買うから。」
その代わりあんたは人形になるのよ、私の部屋の鏡の前に座ってね。と薄い笑顔をかけられた。
怖いな、これ大丈夫…????
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「………」
『………』
色々服を買って、美味しいものを食べて、メイク用品を買ってもらった。素敵な一日だった。
そして帰り、私は野薔薇ちゃんの部屋で座っていた。
『く、くすぐったい…』
「ハイハイ我慢ねー、可愛くなるためよ」
パフパフ、トントン、塗り塗り。
色々な音が顔に響く。
15分後ぐらいに野薔薇ちゃんから「目開けていいわよ」と声が聞こえたので、目を開いた。
「はい、出来た。本当に綺麗ね」
『わ、わあ………』
目の前に、私のような人がいる。
なにもかもが違う。
自分で言うのもなんだが、とても可愛い。
『これ…先生に見せてもいい?』
そう言うと、野薔薇ちゃんは
「…褒めちぎられても責任は取らないからね」
と、苦笑いで私の髪の毛を撫でた。
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作者名:環 | 作成日時:2021年1月23日 21時