ユメのカケラ

カケラ33 ページ33

Youside



朝はお母さんと一緒に洋服選びから始まり、


私は今、堀くんとの待ち合わせ場所に向かう。



堀｢Aちゃん！｣



私より先に来ていた堀くんが、手を振って走ってくる。


｢堀くん！｣


この場所は昔から私の大好きな場所だった。

人が少なく、でもこのから見える景色は綺麗で。
あまり人のいない所がいいかなと思って二人で決めた。


堀｢Aちゃん、まずは頑張ったね｣


ニコッとして頭を撫でてくれる堀くんは誰よりも優しくて


堀｢Aちゃん、僕と、付き合ってください｣


2度目の告白。答えなんて、決まってる。


｢頼りなくて泣き虫な私だけど、絶対強くなる。堀くん、よろしくお願いします｣



そう言うとすぐ抱きしめてくれて、


ずっと離さないぞ〜

って言ってくれる君。


ずっと離れないぞ〜

って返すと


二人で笑って。


もうすぐ夏休み

そして同時に夏が始まる。


緑が輝き、どこまでも続く青空のもとで

堀くんはぎゅーっと抱きしめてくれる。



堀｢Aちゃん、ずっと守るからね。だからずっと、そばにいてね｣



｢そばから離れないぞ……笑｣


二人で笑って、手を繋いで、



花が咲くこの道を歩き出した。



｢幸せ……｣


堀くんの手の温もりに、そう呟いた。



堀｢俺も｣



この手、絶対離さないから


この温もりを、いつまでも抱きしめていよう。

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