【JW】花束で彩って【青×緑】 (ページ16)

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濃いめの緑色の蝶ネクタイ、前髪を上げたスタイルの髪型は、普段とは違ったかっこ良さがあってええな。

神ちゃんの顔を見ると何故か少しホッとした。俺の秘密を知ってるからやろか。

「ありがとう」

「俺は、何もしてへんよ」

ほんとに、神ちゃんって優しい人やな。
また本人より辛そうな顔してる。当の本人である俺は予定より傷ついてないからなんか申し訳ない。

「行こか、もうそろそろ席についてないと」

「せやね、」

俯きながら移動しようとする神ちゃん。ちょ待て。その顔で行く気か。

「んゅ、なにしゅんねん」

「顔が死んでたから」

神ちゃんの顔を両手で挟んだ。あ、結構もちもち。

「なんで俺より落ち込んでんねん。葬式はもう終わったで。それに、思ってたより俺元気やねん。」

何もしてない、って神ちゃんは言ったけど、そんな事ない。かなり救われてる。

「神ちゃんがそんなんやと、せっかく元気なのに落ち込んでまうわ。」

「わかったかや、はにゃせ、」

イケイケに決めてるのに、俺の手にされるがままの頬っぺ。可愛い。
少し名残惜しいけど、もう少しだけむにむにしてから手放した。

「披露宴の料理、神ちゃんの好きそうなスイーツもあるで」

「ほんま？楽しみやわ」

甘いものの話をすると神ちゃんは笑顔になる。
その笑顔、結構好き。

「じゃ、また後で」

「うん」

会場に足を運ぶ。
白を基調とした洋風の部屋は、初めて訪れた時よりも花の匂いに溢れていた。