【JW】花束で彩って【青×緑】 (ページ15)

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薄いブルーのネクタイを締める。
大まかな仕事はスタッフさんに任せて、今日はしげの友人として。

コンコン、

「はーい」

友人として、なんて言いながらプロデューサー特権で入る新郎更衣室

もう着替えを済ませたしげが硬い表情で座っていた。

「緊張してんなぁ笑」

「うるせ、」

早速、昨日買ったチューリップを差し出す。
神ちゃんがしてくれた淡い青のラッピング。

「おめでとう、幸せになれよ」

「え、なんや改まって」

「ははっ、なんやその顔」

緊張と戸惑いで変な笑顔になっとる。
それでも白いスーツに白い花は似合うな。

「花くらい送ってもええやん」

「なんか照れくさいやん」

そう言いながらもいつもの笑顔。
うん、俺はその笑顔が好きや。

「んじゃ、これ渡しに来ただけやから。いつまでも緊張してへんで、茉莉さんの為にドシッと構えとき」

「おぉ、ありがとな」

早々に部屋を出る。忙しい時に邪魔するのもあかんし。

「ありがとう、好きやったで」

ドアに向かって呟いた。

俺の長年の恋心、終了。

神ちゃんには葬式なんて大口叩いたけど、実際これで終わり。
本人に好きって直接伝える勇気なんか無いし、大切な式の前に言うなんて迷惑もかけたくなかった。

でも、不思議と辛くはなかった。
もっと苦しいものかと思っていたのに、あっさりしていて自分で戸惑う。

「流星、」

「おお、神ちゃん」

部屋を出て、通路で意味もなく立ち尽くしていたら、ちょうど通りかかった神ちゃんに声をかけられた。