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急な告白に戸惑う神ちゃん。
俺も、今弱ってる神ちゃんに漬け込むようなマネしてまで言うつもりなかったけど、本心やし。
「うそ、」
「嘘やない。」
「情けでそんなこと言っても、俺重いから本気になったらめんどくさいで?」
「今の今まで他の人好きやったから軽いって思うとるかもしれへんけど、初恋この歳まで引きずったんやで?俺も重いやろ。」
頑なに受け入れようとしてくれない神ちゃんの手を取って、しっかり目を見つめる。答えがどっちだとしても、ちゃんと受け取ってくれるまで逃げ場なんて与えない。
「好きです。」
本気で、想ってる。
「…ほんまに?」
「うん。」
「流星のこと好きになってもええの?」
「むしろ好きになって欲しい」
いつもにこにこしてる神ちゃんが、恋に関してはこんなに臆病なんて誰が気付くんやろか。
「…本当は、もうとっくに好きやったよ」
恐る恐る握り返してくれた手をさっきより強く握りしめる。
神ちゃんが抱えてる不安ならこの手で鎮めてあげる。その意を込めて。
「あ、こらっ。ブーケ噛み付いちゃあかん」
暫く目を見つめあって。
そんな雰囲気は、2匹がブーケにイタズラし始めたことで壊れた。
あーあ、これからキスでもしようかと思っとったのに。
それでも幸せで、笑みが零れる。
「はい、」
ブーケを取り上げて神ちゃんに渡す。
少しぐちゃついてしまったけど、それも愛嬌。
さっきと違い、笑顔で受け取った神ちゃん。
その中から1本、ガーベラを抜き取り俺の胸ポケットに指した。
花束で彩って[完]
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作者名:たく | 作者ホームページ:https://twitter.com/HSJW_Taku?s=09
作成日時:2021年10月11日 18時