出所してから愛が重い…！！【灰谷兄弟】

23_どうしよ ページ24

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「ねぇ。なんでそんな避けんの？」

『いつも通りだよ』



蘭のことを異性として好意を持っていたと気づいたその翌日


分かりやすく蘭のことを避けると蘭が拗ねたように私に言う


いや、絶対蘭の近くにいたら恋する乙女発動しちゃうからバレちゃうじゃん


蘭が言っていた自覚ってこのことか


いやぁ、、隠そうこの気持ち



「…兄ちゃんとA、今日も学校行くの？」

『うん、あの子たちと友達になりたいし』



朝ごはんを作っている竜胆のそばにピッタリとくっついて料理の工程をみながら答える


ほえぇ、手慣れてるなぁ


まるでプロじゃん、今日のご飯も絶対美味しいじゃん


カモフラとして料理を言い訳に竜胆のそばにいるのは蘭の近くにいたらどうせ抱きしめられたりするから


この状態で抱きしめられるなんて心が保ちそうにない


って蘭のこと避けたのが逆効果だった



「聞いてんの？」

『ひゃあ！』



後ろから急に抱きついてきて驚いたのと腰回りに抱きつかれたので変な声が出てしまう


そうだ、2人共ほっとかれるともっとスキンシップ激しくなるんだった


やばい、今めっちゃ顔真っ赤かも。私の肩に顎を乗せ、なぁ？と耳元で囁くのもやめてほしい



『う、うん。聞いてるよ蘭』



辿々しく言う私の言葉に何も返さずに黙る蘭


私の気持ちに気づかれたかな…


するとまたもや覚えのある体の抱かれ方


お姫様抱っこにされ、高くなった目線と近くなった蘭の顔


蘭にじっと見つめられて恥ずかしくなり目を逸らすと何それと呟かれた



「竜胆〜ちょっと行ってくるわ」

「いいけど料理冷めるからなるべく早くね」



え、嘘でしょ


止めてくれよ


予想通りの場所、寝室に連れて行かれ少し乱暴にベッドに降ろされるとギシッとなるベッド


近寄ってくる蘭の顔は今すぐにでも食べてきそうで


放っといたからなのか、それとも自覚したことがバレたからなのか


原因がわからなくて戸惑う私の耳に笑い声が聞こえてきた



「なんでなのか分かんねぇって顔だな。さっきから煽りすぎなんだよ。自覚するまで待てねぇよ？」



幸いにも自覚したことは気づかれてはいないようだ


それにしたって今の危ない状況は変わらない


近づいてくる蘭の身体を全力で押してもびくともしない


いや、分かっていたけどね


どうしたって敵わない、これが男と女の力の差かぁ…





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