出所してから愛が重い…！！【灰谷兄弟】

20＿勝利 ページ21

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誰もいない教室

スカートが短いという無駄な攻防の結果は私が勝ち、今は2人を前に私は説教に似たものをしている

力が強く、しかも2人がかりだったのに2人が負けたのは私に甘かったからである

全然譲らない2人に私が痺れを切らし、蘭の方へ顔を近づけて何か期待した蘭の力が緩んだ瞬間に私の石頭頭突きをお見舞いしたのだ

竜胆の方へも一発。

小さい頃から私の頭突きを受けている2人は段々と歳を重ねていくごとに強くなっていく私の頭突きを恐れているのは重々承知済みだ

前に竜胆にもやったがあれは半分の力も出していない

今回の本気頭突きを喰らって2人の額は赤くなっていてそれはそれはとても面白い

これで簡単に2人を落ち着かせられるのだから私の頭突きも大活躍だ


『もう、スカートが短いからって引っ張らないでね？』

「…Aの足がオレら以外に見られんの嫌だし」

『だからって引っ張ることないでしょうよ…』


オレらは悪くないと駄々をこねる姿は子供のようで昔を思い出す

遠い昔の2人を今の2人に重ねてみても重なるところはタレ目や眉毛などの身体的に変えられないところばかり

面影もなくなるぐらい成長したなぁと考える私の手が急に引っ張られた


「行くんだろ、早くいくぞ」

「制服デートだな、蘭ちゃんの腕に引っ付いてもいいんだぜ？」


さっきまでの少ししょげた2人はどこへやら

とても楽しそうに笑みを浮かべていて、仕方ないなぁと苦笑して私は2人の間に入り、手を絡めた

やっぱりどんなに2人が巫山戯ていても隣にいるのは楽しいし、心地よい

小さい頃とは2人に持つ感情が何か変わったような気がするがどうせ気のせいだと目を瞑りぎゅっと強く二つの腕を抱き締めた

＿＿

「どこに行きたいんだ？」

『ん〜特にないなぁ…、蘭と竜胆は？』


六本木の街を三人で歩いてると視線が刺さってくるのが嫌でもわかる

2人に非はないが、、いや、あるな。2人の顔が整いすぎているのが悪い。膨れていると蘭が私の頬を片手でつかんだ

プスって私の頬にあった空気が抜ける音と共に口を必然と尖らせると重なる唇

その瞬間2人を見ていたであろう方達が悲鳴をあげる

いや、なぜ外でキスする？馬鹿なのか？


『ばか』

「何その反応。可愛いじゃん、もう一回してもいい？」


良いわけあるか、近づいてきた蘭の顔を阻止して竜胆の方へ少し体を寄せるとちぇとつまんなさそうに言う

するとまたキャァと上がる悲鳴

私は学習しよう？兄がやると弟もやるって




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