出所してから愛が重い…！！【灰谷兄弟】

2_中学生のくせに ページ3

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てかあんたら朝から唐揚げ食ってんのかよ


そんなことをしても細い体が羨ましくて、じっと見るとなんだよと弟の竜胆に怪訝な顔された


話はするが結構冷たい態度で返されると言うのに女子たちはいつまでも私につらつらと文句を並べる


私にだって分からないのだ


私以外の女とは話さないくせに、唯一話す私に対してだって変わらない冷たい態度



「あ、今日お前ン家行くから」



家族ぐるみで小さい頃からの腐れ縁だと言うのに、なぜそんなに冷たいのか


まぁ、別に今更この冷たさに慣れてしまったので急に甘々になられても戸惑うし、想像もつかない


どかっと自分たちの席に座ったかと思うと堂々とピアスをつけ始める兄弟


おいこら中学生


付けるならもっとこそこそするんだよ


なんでそんなに堂々としてんだ


呆れながらも食べ続けるとオレらの分はと兄弟がわざわざ私に聞いてくる




『自分で取りに行けば、私まだ食べてる途中だし』





どんだけ横暴で我が儘なんだ


自分たちの思ったことは実現し、やりたい事は簡単にでき、欲しいものは楽してすぐに手に入れられる


どんなイージーモードだ


私は断固として言いなりにならないぞと決心すると、それを見計らったようなタイミングで女子たちが給食を分けて持ってきた


別に私に言わなくても言いなりにできるヤツいたじゃん




「ねぇ、持ってきて」




またもや女子を眼中に入れない兄弟


なに、お前らの目にフィルターかなんかかかってる？


しかたないが、これ以上奴らを好きにさせないために私は渋々席を立ち上がった


決して決心を曲げたわけじゃない


これ以上この兄弟を好きにさせたらもっと周りに迷惑だかかると思っての行動だ


2人分の給食を持っていくと感謝の言葉もなくただ食べ始める兄弟


ああ、イラつく


早くこの中学を卒業してこの最低な兄弟とおさらばしたい


少し遠くの高校にいこうかな


そんな私の願いは早くも違う形となって叶うことになる


数日後、彼らが傷害致死の罪で少年院に入れられたと言う知らせが母伝てで聞いた


結構やんちゃしていたのはたまに見せる傷でなんとなく知ってはいたが、ここまでガッツリ暴力をしていると言うことをきちんと聞いたのは初めてだから、事実を受け入れるまで少し時間がかかった


だが、日々を過ごしていくうちに兄弟が噂に上がることはなくなり、私ももう高校3年に上がった時


また再開するなんて夢にも思わなかった







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