出所してから愛が重い…！！【灰谷兄弟】

12_自覚とは ページ13

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止まらないキスの雨


口にも顔にもキスされ、抵抗も強くできないほど力が抜けてきたその時、腰に回されていた二つの手が同時に服を捲り始めたのだ


細長くでも男の人だとわかる、私の肌をなぞるその手に嫌でも目が冴え、とりあえず目の前の竜胆のおでこに頭突きをした


「ってぇ……」

『そ、、それ以上触ったら一生口聞かないからっ！』

「あ？？」



…思いつかなかったとはいえ、言う事がガキすぎるだろ私よ


蘭も結構ガチトーンでこっち見るし


振り向けないです


でも一瞬でも止まったのだから効果はあったのだろう


……一時的にだが


『だから口聞かないって…うひゃっ！！どこ触ってんの！』

「ン？Aの腹だけど」

『そう言う話じゃないっ』

「口きかなくともオレらはAに無理矢理にでも口開かせられるし」



そう言うと再び私の腹あたりを触る2人


このままでは本当に食われてしまう


私の初めては好きな人にって決めているんだ


それをこんな軽いノリみたいなもので捨てちゃダメだと奮い立つ私の小さな勇気



『止まってくれなかったら2人のこと嫌いになるから』

「「あ？」」



これで止まることは予想していたが1番怖い結果になりそうだったからできるなら避けたかった


まぁ元々中学の時の扱いと違って今のまだ普通に話できる状態の2人を嫌いにはなれなそうだけど


一気に下がった場の空気と2人の纏う雰囲気に怯むがここで折れたら元も子もない



『初めては好きな人って決めているから』

「オレらじゃん」

「逆にオレら以外いるの？」



どこからくるんだその自信


まぁ、確かに顔は整ってなくもな……うん、とても美形だね


多少性格に難ありでも好きな人は大事にしそう


あれ？


今まさに2人の好きな人(仮)の私が貞操失われようとしてるけど？


どこが大事にしそうだよ



『好きな人ならもっとゆっくり大事にしろ！』

「生殺しなんだけど、隣にAいるのに抱けないとか」

「いつまで待てばいいの」



話はしてみるもんだね、どうせ聞かないと思ってたから本当によかった


ようやく止まった2人の手から逃れ少し距離をと…れない


そういえば2人にサンドイッチされてたんだった


体幹の良い2人をどれだけ押してもピクリとも動かないしむしろ私の方が負けて転びそうになるくらいだ



「…今は我慢してやるけどオマエが自覚したら抱き潰してやるからな」

「早く自覚しろよ」



私の手を引き、寝室に向かう2人

自覚って何？

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