＊10＊ ページ10
キーカードを使ってドアを開くと、中は信じられないくらいの広さ。
A：「………。」
足元には三毛猫？まだ子猫じゃんか。『花子』が私の足元をすり抜けて二宮にすり寄った。
それを優しく拾い上げると二宮は大事そうに抱き締める。
二宮：「ほれ、見たかったんだろ。抱く？」
A：「………雅紀くんは？」
私は実は動物はそんなに好きじゃない。
二宮はチッと舌打ちすると、
二宮：「奥のソファー」
言いながら、キッチンに向かった。
奥のリビングに向かうと黒の革張りのソファーに雅紀くんが横になって寝ていた。
.
.
水色のラグにくるまって寝てる雅紀くんは天使みたいな寝顔で。
わぁ………
可愛すぎて泣きそう。
あ、意外と睫毛長いんだ。
A：「………。」
スー………
静かな寝息を聞きながら。
幸せな気持ちに包まれてると背後からまた憎たらしい声。
二宮：「珈琲飲む？」
見上げると二宮が小馬鹿にしたような顔で私を見下ろしていた。
A：「………ありがと。」
黒い大きめのカップになみなみと注がれた珈琲を受け取ろうとしたら、
二宮：「ちなみにこっちはカフェオレだけど。甘い。」
もう片方のこれまたデカめのカップを持ち上げる。
A：「あ、できたら甘い方がいいな。わざわざ2種類作ってくれたの？」
二宮：「ん。オレどっちもいけるから。まぁお前はお子様だからブラックではないと思ったけど。」
嫌味っぽく言ってカフェオレを私に手渡すと、自分はブラックのカップを持って向かいのソファーに腰かけた。
一人暮らしとは思えない大きなソファー。
A：「ここに一人で住んでるの？」
二宮：「そうだよ。」
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ｳｯﾁｰ(プロフ) - お話面白いです。ワクワクして読んでいます。 (2021年3月30日 18時) (
レス) id: 02c097111e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい
| 作成日時：2021年3月28日 19時
