あの日、君と見た桜を (ページ11)

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A：「広すぎて寂しくない？」

二宮：「なにそれ(笑)」

A：「素敵だとは思うけど………落ち着かないかな。私は狭い部屋のが慣れてる。」

雅紀くんの髪をヨシヨシしながらそう言うと、二宮はソファーで頬杖を付きながら、

二宮：「オレは広い方が慣れてる。」

かっわいくないな！

………それにしても。

A：「ねぇ？」

二宮：「ん？」

A：「あんたってお偉いさんの秘書なんでしょ？秘書ってその副社長とやらの隣にベッタリ

くっ付いてるもんじゃないの？」

二宮：「まぁ、くっ付いてるっちゃーくっ付いてる…」

A：「そうなの？の割にはいつも『呑んの』で呑んでるじゃん。そんな楽な仕事なの？」

二宮：「ああ？楽じゃねーし。」

身を少し起こした二宮の脇から花子が飛び出したと思ったらスッと雅紀くんの首元から布団に入り込んだ。

雅紀くんの胸元で「ニャア～」なんて可愛らしく鳴きながら頬をすり寄せる花子。なんて羨ましい。

雅紀：「ん…、なに花子…」

眠たそう、でも嬉しそうな顔。

花子の頭を撫でながらフッと顔を上げた雅紀くんと目が合う。

雅紀：「わっ！！！！」