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温もり77 ページ27

リビングに行くとオロチさんが居た。

オロチさんはこまりを抱き上げていた。


「おはよう」


「おはようオロチさん……」


オロチさんは私に近寄るとおでこにキスをして抱きしめた。


「……どうしたの」


「いや、なんでもない」


オロチさんの目は思いつめたような目だった。


「A、朝ご飯食べて無いわよね。サンドイッチ作ってきたから一緒に食べない? ……A?」


「えっ、あ。食べる……」


鈴はサンドイッチの入っているであろう袋をテーブルに置いた。


「……トマト入ってないよね?」


「フルーツサンドイッチよ。ていうかまだトマト食べれないの?」


鈴は鼻で笑った。


「まぁそのうち食べられるようになるわよ」


私は鈴の隣の席についた。


「いただきます」


2人してフルーツサンドイッチを頬張った。

2人で食べたからこそ量は少なかったが、どっちも朝はあまり食欲がない方で自分達には丁度いいくらいの量だった。


「……お泊まり今年で何回目?」


「今年で6年目ね」


食べ終わってからいつ頃からお泊まりするようになったかを話した。


「……ずっと2人きりね。彼氏も出来ないし。でもそのうち簡単に途絶えちゃうわ……悲しいものね」


「なにもクリスマス限定じゃないよ。……いつでも来てもいいよ」


鈴はテーブルに置かれたゴミをビニール袋に入れてゴミ箱に捨てた。


「……たまには2人だけじゃなくてさ、他の誰かも誘ってもいいかもね」


「他って……誰か来てくれるかしら」


鈴は少し俯き気味に言った。


「こまり」


オロチさんに抱かれていたはずのこまりがいつの間に抜けて来たのか、私の膝の上にのっかってきた。


「にゃーっ」

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ぐりーん(プロフ) - もうこれ何度見返しても涙…好きすぎる( ; ; ) (2022年1月16日 16時) (レス) id: c2e222939c (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 感動しました、、、 (2020年4月16日 19時) (レス) id: be295054f5 (このIDを非表示/違反報告)
黒咲優乃 - これ絶対誰でも泣きますよ...感動&少し切ない...良い物語ですね。何年、もしかしたら、何十年か後、主人公がオロチ達とまた再開出来たら良いなぁと思いました (2018年12月25日 0時) (レス) id: c26dd69b91 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 泣いちゃいました! (2017年11月19日 12時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
彩花 - 感動してに泣きました。 (2017年6月5日 19時) (レス) id: 463cc6db15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2016年3月3日 16時

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