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温もり76 ページ26

朝起きるとなにやら騒がしかった。

カレンダーを見て今日は24日だと気づいた。

慌ててベッドから飛び起きた私は
一階へ駆け下りた。


「あら、おはよう」


「もういくの?」


2人は大きな荷物を持っていた。


「ああ、ちょっと遠いからね。だけど本当に大丈夫か?本当に鈴って子だけだよな?」


「そうだよ」


「この子は真面目だから大丈夫よ。ほら、早く行きましょう」


ママはパパを引っ張り、車に乗せた。


「いってらっしゃい」


車が発進して、道路に出る。

私はそこまで見送った。

車が見えなくなるまで手を振り続けた。

車が見えなくなり、家に戻ろうと振り返る。


「あ、鈴」


反対側の道に鈴が立っていた。

鈴はキャリーバックを持っていた。


「おはよう、あんたまだパジャマなの?」


「今起きた。あがって」


私は鈴と一緒に家に戻った。


「私どこにいればいいのかしら」


「え、うーん。とりあえず私の部屋で部屋着に着替える……とか」


鈴はキャリーバックからピンク色の部屋着を取り出した。


「それじゃ使わせて貰うわね」


鈴は二階へとのぼっていった。

ふと思い出す。

部屋には既に1人居ることを。

私は慌てて鈴の後をおった。

階段をのぼりおわると、鈴は部屋のドアノブに手をかけていた。


「鈴!!」


力任せに鈴に体当たりをきめた。


「いった!!」


「ちょ、ちょ、ちょっと待って!!」


体当たりをきめられた鈴は倒れる程では無かったが、大きくよろけた。


「なに、部屋散らかってんの?」


「う、うん……すぐ終わるから待って……」


私は返事も待たず部屋に入った。


「あ、あれ……居ない……」


部屋にはオロチさんの姿は無く、オロチさんが寝ていたところには代わりにこまりが居た。

こまりは開けた扉から出て行った。


「終わった?」


扉からひょっこり顔を覗かせた。


「え、うん……どうぞ」

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ぐりーん(プロフ) - もうこれ何度見返しても涙…好きすぎる( ; ; ) (2022年1月16日 16時) (レス) id: c2e222939c (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 感動しました、、、 (2020年4月16日 19時) (レス) id: be295054f5 (このIDを非表示/違反報告)
黒咲優乃 - これ絶対誰でも泣きますよ...感動&少し切ない...良い物語ですね。何年、もしかしたら、何十年か後、主人公がオロチ達とまた再開出来たら良いなぁと思いました (2018年12月25日 0時) (レス) id: c26dd69b91 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 泣いちゃいました! (2017年11月19日 12時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
彩花 - 感動してに泣きました。 (2017年6月5日 19時) (レス) id: 463cc6db15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2016年3月3日 16時

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