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第二十一話 ページ21

午後5時。

小屋に戻った。

まだオロチさんは帰って居ないようだった。

ずっと1人で暇で仕方なく、落ち着きなくごろごろと寝転んでいた。

普段は怒られてしまうことだったけれど死んだ今なら関係ない。


「オロチさんまだですか」


扉前に正座で待つことにした。

扉の奥で草を踏む音が聞こえた。

足音は数歩こちらへ進み、扉の前で止まった。


「オロチさんお帰りなさい!!」


すかさず私は扉を開けた。


「な、なにをしているんだ…」


オロチさんは一歩下がった。


「へへ、オロチさん待ってました」


「……なにか用事か」


オロチさんは扉を閉めた。


「いえ、用事はなにもありません」


オロチさんはちゃぶ台の所へ、私に背を向けて座った。


「あの、勝手ながらお掃除させていただきました」


そう言って私は向かいに座った。

オロチさんは愛も変わらず無口を押し通していた。

時計の音だけが空気を読まず、時を刻む。

私はオロチさんからの言葉を待っていた。

ありがとうって言ってくれるかな。

どんな表情してくれるのだろう。

笑ってくれると嬉しいな。

そんなことを期待していた。

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剣城京菜(プロフ) - ロキさん» あなたの温もりはの続編を企画中です!!できるだけ早く投稿するので待っていてくださると嬉しいです^_^ (2015年11月8日 13時) (レス) id: 3c3ce2d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ - あなたの温もりはの続き書いてほしいです。 (2015年11月8日 8時) (レス) id: 27f7c75272 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - ナッツさん» 本当にご迷惑をおかけします……でも極力更新はしていくつもりなので最後までよろしくお願いします!! (2015年11月2日 23時) (レス) id: 3c3ce2d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ - 12/12まで更新がほぼてきないんですか・・・!?大変ですね!!気を長くして待ってます(^^*) (2015年11月2日 23時) (レス) id: 70b9dc3167 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - brownsugarさん» ありがとうございます!!これからもよりよい作品が書けるように日々努力します!! (2015年9月21日 22時) (レス) id: 587c793b66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2015年8月14日 14時

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