六十三 明日 ページ13
気づくと私はオレンジ色の空の下に立っていた。
あたりを見回してここが学校の校門前であることが分かった。
「Aっ」
グラウンドから駆けてくるその姿は何だか嬉しそうで、見ていたら自分の口角も上がっていく。
「遅いよ、晴愛」
「ごめんごめん」
一緒に並んで歩きはじめ、繰り広げられる他愛ない会話をしていた。
昨日観たドラマの話。
学校のこと。
誰かの噂話。
おすすめのお店の話。
全てが偽りのない話。
本当の私で居られた。
白線だけを歩いて石ころを蹴飛ばした。
くだらないことを言ってふざけて笑って、そんな時間はあっという間に終わってしまった。
「また明日ー」
だけど名残惜しいなんて思うことはなかった。
だって私には"明日"があるのだから。
私は私でいられる。
そうさせてくれる友だちが居た。
また明日、彼女は私を好きでいてくれる。
ふざけて笑わせてくれてくれるのだろう。
そしてふざけ過ぎて怒られるのだろう。
だけどそんな彼女を私は嫌いになるはずがなく、どんなにふざけてきても私は彼女を受け止めて好きでいるのだろう。
これは幸せな気持ち。
ずっと私が居たかった場所。
なりたかった自分。
目を閉じれば夢が蘇る。
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剣城京菜(プロフ) - れいちゃそさん» ありがとうございます……!リアルが忙しく中々更新できませんが、完結までは投稿しますのでよろしくお願いします……!! (2020年8月8日 23時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
れいちゃそ(プロフ) - コメント失礼致します。つい最近こちらの作品を見つけて、シリーズの初めから読ませて頂きました!更新楽しみにしてます。 (2020年6月29日 2時) (レス) id: f8d9f5b45d (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - いえいえ~ (2020年5月10日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - そうなんですね!教えて下さってありがとうございます! (2020年5月10日 19時) (レス) id: 9574458ee9 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - なつさん» あらかじめ溜めてます。この作品は既に完結まで書いてます。ただサブタイトルは後回しで難航しがちですが……(汗) (2020年5月10日 19時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年12月21日 18時