四十九 双子 ページ49
必死にオロチさんのあとを追いかけていると、オロチさんは突然足を止めた。
当然私はオロチさんの背中にぶつかりよろけた。
オロチさんは振り返って私の持っていたショルダーバッグを凝視した。
そこでようやくスマホが鳴っていたことに気づいた。
スマホを取り出し画面を確認すると母から着信が入っていた。
「……はい」
電話越しに母の声と何やらどたどたと走る音が聞こえた。
母からの用と言うのは今すぐ帰って来るようにとのこと。
オロチさんに伝えるといつもタイミングが悪いと愚痴を零していた。
母は何か焦っているようだったので、一旦家に帰ることにした。
家につき玄関を開けた瞬間、足に何かが勢い良くぶつかった。
「いたーい‼」
それは小さな女の子だった。
見た目5才くらいだろうか。
「ご、ごめんね。怪我してない？」
しゃがんで女の子の手に触れると女の子は平気だよと言って顔をあげた。
「……‼」
女の子の顔を見て私ははっと息を飲んだ。
大きくて丸い目に白くてもちもちしていそうなほっぺ。
ふわっとしていて少し癖のある髪、目の前の物に直ぐに興味をいだき、目を輝かせる。
まるで桜を見ているようだった。
「……さくら。大人しくしてないと駄目ってママに言われたよ」
聞き覚えのある声に顔をあげるとリビングから女の子と同じくらいの年の男の子が出てきた。
少しふせ目がちの目に女の子と同じような肌にふわっとした髪。
こちらは信にそっくりだった。
「A、突然この子たちを1日預けられることになったのよ。でも私ではお手上げでね。だからAにお願いしたくって」
「おねぇちゃんとおにぃちゃん遊んでくれるの⁉」
女の子は手をぎゅうっと握って私とオロチさんの顔を交互に見た。
「……あっ」
男の子はそう声を漏らすと女の子の口を手で塞いだ。
「なんでもないよ」
男の子は女の子の口を塞ぎながら薄っぺらい笑顔をみせた。
母から詳しく話を聞いたところ、知り合いが突然病院にいかないといけなくなりまだ幼い子どもを連れて行けずに頼ってきたそうだ。
こんな子どもの居る知り合いが居るとは聞いたことはなかったが、恐らく現実と異なる点と処理していいだろう。
2人の子どもの名前は桜と書いてさくら、信と書いてしんと言うらしい。
2人は双子で、年も同じだった。
「……」
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剣城京菜(プロフ) - なつさん» あっ、本当ですね…。直しました、教えてくださってありがとうございますっ！ (2019年12月4日 18時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 三十三なんですが、（名前）が（あ名前）になってます、、、 (2019年12月4日 16時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - 剣城京菜さん» お返事ありがとうございます…！ 剣城京菜さんの作品妖怪ウォッチのとイナイレの両方好きでした！また新作がでるんですね！楽しみに待ってます！ (2019年11月12日 0時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 恋兎姫さん» ありがとうございます！！既に完結までかいて投稿するだけなので、少ししたら平行して新作を出していこうと思っています。良ければそちらも読んでいただけたら嬉しいです！！ (2019年11月10日 17時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - この小説のシリーズ大好きです！ もうすぐおわっちゃうんですね…凄く悲しいけど作者様のペースで頑張って完結させて下さい！応援しています！ (2019年11月8日 22時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2019年10月20日 11時
