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三十六 世話焼きな ページ36

「……オロチさん、どうして睨んでたの」


オロチさんはすっと真顔に戻り、睨んでいないと言って私との距離を3歩程開けた。

昇降口に着くと晴愛さんが下駄箱の影からじっとこちらを見つめていた。


「A、返事したの?あんな仲良く登校しちゃって」


「まだだよ。住んでるところ近いから……たまたま一緒になっただけ」


本当かなぁなんて晴愛さんは口を尖らせて私の下駄箱から上履きを取り出して足元に置いた。


「この前好きな人居るって言ってたけど、誰なの?俺いつもAといるけどそんな素振りなかったよ??」


まさか目の前に居るとは言えないと思いつつ上履きを履き替えているとオロチさんは突然私の腕をぐいと引っ張った。


「何故奴がいる。昨日のものが本当なら今こいつがここにいることはおかしい。……こいつは貴様を殺したのだろう。何故そう平然としていられる」


「私もなんで居るのか分かんない……だけど……」


ふとふりかえると晴愛さんは凄く不安げな顔をして私の顔を覗き込んでいた。


「……頭打った?」


「う、打ってないよ。早く教室いこ」


誤魔化すように私は不審な目を向ける晴愛さんの背中をぐいと押した。

オロチさんは教室の中までは着いて来なかったものの、廊下でこちらの様子を伺っている。


「宿題持っていくね」


ありがとうと言う前に晴愛さんはノートを持って教卓の方へ行った。

何かと世話焼きなのは一緒だなぁと見ていると晴愛さんは勝手にノートを開いて小学生みたいに丸っこい字だとぼそぼそ言っていた。


「……晴愛。私怒るよ」


「あ、バレた。ごめんごめん。丸っこくてかわいい字だなぁと思ってさ。……本当だよ?」


晴愛さんは私の前の席の椅子に跨ってにやにやと笑った。


「でさでさ、早くAの好きな人教えて欲しいんだけどっ」


私は慌てて晴愛さんの口を叩くように押さえた。


「……内緒」


平然を装い席につくと晴愛さんは自分で口を押さえた。

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剣城京菜(プロフ) - なつさん» あっ、本当ですね…。直しました、教えてくださってありがとうございますっ! (2019年12月4日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 三十三なんですが、(名前)が(あ名前)になってます、、、 (2019年12月4日 16時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - 剣城京菜さん» お返事ありがとうございます…! 剣城京菜さんの作品妖怪ウォッチのとイナイレの両方好きでした!また新作がでるんですね!楽しみに待ってます! (2019年11月12日 0時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 恋兎姫さん» ありがとうございます!!既に完結までかいて投稿するだけなので、少ししたら平行して新作を出していこうと思っています。良ければそちらも読んでいただけたら嬉しいです!! (2019年11月10日 17時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - この小説のシリーズ大好きです! もうすぐおわっちゃうんですね…凄く悲しいけど作者様のペースで頑張って完結させて下さい!応援しています! (2019年11月8日 22時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年10月20日 11時

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