二十四 あなたのおかげ ページ24
「……黒魔だと?そんなものは聞いたことはないが。ああいった奴らは長年眠っていた恨みの意識が突発的に自我を発症したものばかりだ」
「……黒魔と似たようなものだよ。黒魔は人間の残骸、黒い心が増幅して黒く染まれば破滅が待つ。黒魔に傷つけられたら、人間でも黒魔になる……私も小さい頃に噛みつかれて黒魔になりかけた。黒魔は妖魔界のほとんどを支配してたけど、今は支配する黒魔はいない……」
オロチさんは信じてはいないがと前置きをし、何故私が黒魔になっていないのかと尋ねた。
オロチさんが居たからと言うと答えになっていないと怒られた。
「人間が黒魔になるのはその人間に黒い心があるときなんだと思う。幼いと恨みとか、妬みとかとかそういう心はないから私が噛まれた時は発症しなかった。だけど私が黒い心を持ってしまったから死んでしまったことに気づいた時と昔のことで発症した……。だけど、オロチさんが私を助けてくれたの。もう寂しくなんかないって、一人じゃないって教えてくれたから私は妖怪として生きたいって思えたの」
今でも鮮明に思い出せるあの時の言葉。
「……強くならなきゃ」
あの時の約束をもう一度焼き付け、顔をあげた。
「私、絶対帰る」
生きたいと思えた場所。
一緒に居たいと思える人の側に。
そう思えたのは間違いなく、
「あなたのおかげだよ──……」
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剣城京菜(プロフ) - なつさん» あっ、本当ですね…。直しました、教えてくださってありがとうございますっ! (2019年12月4日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 三十三なんですが、(名前)が(あ名前)になってます、、、 (2019年12月4日 16時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - 剣城京菜さん» お返事ありがとうございます…! 剣城京菜さんの作品妖怪ウォッチのとイナイレの両方好きでした!また新作がでるんですね!楽しみに待ってます! (2019年11月12日 0時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 恋兎姫さん» ありがとうございます!!既に完結までかいて投稿するだけなので、少ししたら平行して新作を出していこうと思っています。良ければそちらも読んでいただけたら嬉しいです!! (2019年11月10日 17時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - この小説のシリーズ大好きです! もうすぐおわっちゃうんですね…凄く悲しいけど作者様のペースで頑張って完結させて下さい!応援しています! (2019年11月8日 22時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年10月20日 11時