三 相談 ページ3
「……仲がいいことは別にいいんじゃないの？」
「そ、そうですが……。お、一昨日のことは……少し度が過ぎたと言いますか……」
その日、私はオロチさんに桜と信の子守を任せてエンマ大王さまの屋敷に住んでいる晴愛さんを訪ねていた。
「……度が過ぎた？うーん……？あっ、子作……っっ‼」
それ以上言われては困ると私は晴愛さんの口を叩くように塞いだ。
「そ、そこまではいってないの……っっ。危なくなる前にやめさせたから……。不注意なのは分かってるし……。でも、なんというか……最近オロチさんがおかしいというか」
「俺が知る限り隠し事はしてないけど……」
晴愛さんはこてん、と首を傾げた。
「ぎゃ、逆なの……。いつも隠し事をするとなんとなくそっけなくなったりするけど、その……積極的というか。邪魔されたくない時オロチさんはいつも部屋に鍵をかけるくらい念入りなのに、妙に爪が甘くて……」
「俺はこういう話に疎いから詳しい妖怪に聞こうよ」
晴愛さんは私の腕を引いて部屋を飛び出した。
「その前にオロチの様子見に行こ」
目的地も分からないまま、寄り道をすることになった。
家に着き、僅かに開いた窓から中を覗いた。
オロチさんは桜と信と遊んでいる。
「……いつも通りじゃない？」
「私の前だけかも……」
家の前で晴愛さんとこそこそ話していると玄関の扉が静かに開いた。
「ぁっオロチさん……」
「こそこそ何をしている」
家の中からママと呼ぶ桜の声が聞こえた。
「あそぼー。あ、はるめだ‼あそぼ」
桜は晴愛さんを見つけると着物の裾をぐいと引っ張った。
「……あそぼ」
桜に手を引かれた信が弱しく晴愛さんの足をとんとんと叩いた。
「ごめん、これからAと用事があるんだ」
「……だそうだ。晴愛とはまた今度遊んでもらうとして今日は私で我慢してくれ」
オロチさんがしゃがむと2人は吸い込まれるように腕の中に収まった。
「ごめんね、オロチさん」
「構わない。たまには息抜きも必要だろう。だが帰りはあまり遅くならないように気をつけてくれ」
頷くとオロチさんは2人と家の中に入ってしまった。
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剣城京菜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！！完結編を投稿したので、よろしくお願いします！！ (2019年10月20日 11時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 番外編もすごく素敵でした！！続編楽しみにしてます。頑張ってください！ (2019年10月14日 23時) (レス) id: f5a4951e98 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - れるれる(現.本垢)さん» 初めまして！！そう言っていただけてとても嬉しいです！！新作も今書いているので、次回作も読んでくださると嬉しいです！！ (2019年9月25日 19時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
れるれる(現.本垢)(プロフ) - 初めまして。この作品、すごく好きです。妖ウォを卒業しても剣城さんの作品だけはずっと見てるんです(笑)これからも更新頑張って下さい。 (2019年9月24日 21時) (レス) id: bb493c8f2f (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - なつさん» 期間が空いてしまったので勘違いさせてしまいました……！！ゆっくりでも完結までは投稿するので安心してください！！ (2019年9月24日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2019年9月23日 0時
