二十 仕返し ページ20
「……分かった。絶対教えに行く、遊びに行くから」
「私も、こっちに来るね」
約束だとゆびきりをした。
晴愛さんは涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま私の胸に顔を埋める。
私は晴愛さんの背を何度も叩いて、泣き止むまで続けた。
「……オロチ遅くない」
やっと鼻をすすりながら晴愛さんは顔をあげた。
「もう帰ってくるから」
晴愛さんは目元を着物の袖口で拭って離れた。
5分くらいして部屋の扉を誰かがノックした。
「……オロチかな、じゃあ俺は部屋に戻ってるから」
晴愛さんは私に手を振って部屋を出ていった。
すぐにオロチさんが入ってきて、扉を閉めた。
「……邪魔したか」
「大丈夫。どうだった……？」
オロチさんは頷いて
「問題はない。明日引っ越せるように準備しておけ」
と言った。
「わかった」
オロチさんは私の顔を覗き込むとどこか嬉しそうにため息をついた。
「……何」
隣に座ったオロチさんの肩に頬をのせるとオロチさんは私の前髪を上げて額に唇を落とした。
こそばゆくてオロチさんの顔を押したがあっさり腕は外され、意地悪く何度も唇を落とし続ける。
きっと私がわがままを言ったからその仕返しだ。
今度は私の頬を両手で持ち上げ首筋に跡を残す。
「く、くすぐったい……っっ‼」
足をじたばたさせてもオロチさんはやめてくれず、寧ろ激しくなる一方だった。
抵抗もできない程になるとようやくやめてくれた。
「い、いじわる……」
「……互い様だ」
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剣城京菜(プロフ) - なつさん» ありがとうございます！！まだ番外編が2つ更新していくので良かったら読んでくださると嬉しいです！！ (2019年9月22日 15時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！ (2019年9月14日 12時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 惠里子さん» ありがとうございます……！！ (2019年8月17日 23時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
惠里子(プロフ) - 挿し絵の赤ちゃんめちゃくちゃ可愛いです……！ (2019年8月14日 12時) (レス) id: 810773929b (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2019年8月5日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2019年7月20日 16時
