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二百四十二 毒づき ページ42

最終的な目標は力のコントロール。

まず私が身につけることは大きくわけて2つ。

気配のコントロールと身を守るための手段だった。


「まずは敵から身を守るための手段だ。それは逃げること、これは重要なことだが分かるな」


頷くとオロチさんは近くにあった3メートル程の木の上に飛び乗った。


「まずはここまで来い」


いきなり難易度が高すぎるのではないかとおもったが、こちらから頼んでいる為我が儘は言えない。


「……助走をつけてもいい。人であった時とは違い体が軽くなっているから力は抜くように跳んでみろ」


「は、はい……」


私は木から少し離れ、到達点を見上げ走り出した。

ここぞという時に足にぐっと力を入れた。


「それ普通のジャンプだよ。助走の意味ない」


「タイミングずれました……。もう一回やります……」


もう一度木から離れ、勢いよく走り出した。

次はいい感じに跳べたが全然高さが足りない。

何度も何度も繰り返したが中々オロチさんのいる木の枝まで届かなかった。


「不器用過ぎじゃない」


私が失敗するたび晴愛さんが毒づいてくる。

自分でもそう思っているから何も言い返せない。

夕暮れ空が見えてくるとオロチさんは木から飛び降りた。


「……感覚も掴めないか」


「すみません……いまいち分からなくて」


泥だらけの体をはらってため息をつく。

こんなに付き合わせて成果もあげられないのはとても申し訳なかった。


「……そんな顔するな。不器用なのは最初から分かっている」


「ある程度年を重ねると新しいことは中々慣れません……」


どうしたらいいか悩んでいると晴愛さんが立ち上がってこちらに近づいてきた。


「Aは特別だよ。特別に下手。いきなりやれって放り出しても感覚を掴むのは凄く時間かかるよ。それよりオロチがAの体を支えて一緒に跳んだ方が感覚も掴みやすいんじゃないかな」


晴愛さんはどうだろうかと私とオロチさんの顔を交互に見た。


「……試してみるか」

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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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剣城京菜(プロフ) - aruya100さん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年2月8日 9時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - いつも見させていただいてます。更新頑張ってください!期待してます! (2019年2月4日 23時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年1月30日 19時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 作品楽しませていただいてます。続き頑張って下さい! (2019年1月30日 8時) (レス) id: 01053ecf80 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(プロフ) - 剣城京菜さん» 頑張ります...! (2019年1月23日 19時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年1月21日 21時

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