二百九 同じ嬉しさを ページ9
「これから妖魔界に住むなら必要だろ?働き分からしたら足りないかも知れないが受け取ってくれ」
「い、いただけません。別に私は自分の意思でやっていることなので……働いたとか報酬とかは全然関係なく……」
返そうとしたがエンマ大王さまは受け取るつもりはなく、変わりに小声でオロチさんに何か礼をすると良いだろうといい、扉を閉めてしまった。
エンマ大王さまの提案はすっかり私にはそれを貰う理由となった。
「ありがとうございます」
扉越しに礼を言い、頭を下げて待っているオロチさんの元へ駆け寄った。
「……何を言われた」
「何でもありません」
足取り軽く、小さな巾着を大事に抱きしめ私はオロチさんにどんなお礼をしようかとわくわくしながら考えていた。
部屋まで送ってもらい、オロチさんが去ったのを確認すると私はベッドには入らず鏡の前に立った。
今日も耳にはオロチさんに貰った大切なピアスをつけている。
毎朝起きてこのピアスをつけることが嬉しかった。
オロチさんにも何かプレゼントしたらそれを使う度に嬉しいと思ってくれるだろうか。
何かプレゼントをあげたいことは自分の中で決まった。
だけどもっと重要なのは何をプレゼントをするかだ。
「……駄目だ」
更に重要なことが1つ。
それをどう手に入れるかだ。
1人で外なんていけない。
すぐにバレてしまうだろう。
バレないように脱走する方法を考えていると眠気が思考を阻害する。
我慢出来なくなり、私はベッドに潜り込んだ。
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剣城京菜(プロフ) - aruya100さん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年2月8日 9時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - いつも見させていただいてます。更新頑張ってください!期待してます! (2019年2月4日 23時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年1月30日 19時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 作品楽しませていただいてます。続き頑張って下さい! (2019年1月30日 8時) (レス) id: 01053ecf80 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(プロフ) - 剣城京菜さん» 頑張ります...! (2019年1月23日 19時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年1月21日 21時