さくらの営み 3【オロチ】

百四十五 仕留めるのは ページ45

「やまたのおろちっっ‼」


破裂音が鼓膜を振動させ、黒い雨は建物内を黒く染め上げた。


「あぁ、だから俺はこの2人を先に始末するべきと言ったんです。……もう聞いていないか。いいよ、俺が相手してあげる。……来なよ」


彼はオロチさんに向かい片足を引き、手を構えた。


「……貴様はここで仕留める」


オロチさんが彼に向かい物凄い速さで走り出す。

拳を引く。

するとオロチさんは拳を出さず、彼を避けた。


「お前の相手はオレだっっ‼」


いつの間にかオロチさんの後ろにはヒカリオロチさんがいて、ヒカリオロチさんは右下から左上に向かい足を振り上げた。


「く……っっ」


受け身を取り損なった彼は蹴りをモロに受け壁に打ち付けられた。


「卑怯じゃないか……‼」


「卑怯だと？関係のない奴らを長年傷つけてきたお前らが言うことじゃないっっ‼それにオロチは仕留めるのは自分だとは一言も言ってないぜっ‼気に入らないのなら言い直してやろう。お前を仕留めるのはオレだっっ‼」

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