百十六 見た目だけの ページ16
あれは忘れもしない。
小5の夏のこと、私は1人だった。
教室には皆揃っているのに私は1人。
周りの賑やかさが余計に私に孤独を感じさせた。
最初はただの偶然だと思っていた。
私がいつも通り友だちと話しているとクラスの中心にいる女の子が、一緒に居た私の友だち数人を呼んだ。
ただ用事があったんだと、軽く思っていた。
同じクラスの中で新しく私の友だちだけが加わったグループ。
それがいじめだと気づいたのは1週間程してからだった。
同じクラスの中で話しているものだから、一度話に混ぜて貰おうとした。
だけど、わざとらしく女の子は私の友だちと用事があるからと腕を組んで出ていってしまった。
私の友だちは最初何故私だけなのか、理解していないようだった。
一言二言交わしてもすぐに女の子が見つけては私から遠ざけた。
本当は1人は嫌だった。
嫌なことがあるならいっそのこと言って欲しかった。
私から離れないで欲しかった。
人に流されず私を想った行動をして欲しかった。
結局、それ程までに私は好まれる子では無かったんだ。
私をよそに仲良くしているのが許せなかった。
妬んだ。
恨んだ。
憧れた。
私を特別にして欲しい。
私に側にいて欲しいと思われたい。
たったそれだけだった。
それなのにずっとそれは叶わなかった。
それどころか私は素直に人を信用できなくなっていた。
また離れてしまう。
私を消してしまう。
この子の1番は私じゃない。
見た目だけの友人を貫き続け、いつも思っていた。
「……寂しい」
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紅桜(プロフ) - 楽しみにしてます♪頑張ってください！ (2018年12月11日 20時) (
レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 紅桜さん» ありがとうございます！今作は大変長編となっていますので、今後も楽しんでくれると嬉しいです(^^♪ (2018年12月11日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(プロフ) - まさかの展開で驚きました．．．！とてもおもしろかったです！続きがきになります(≧∇≦) (2018年12月10日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2018年10月14日 12時
