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百十三 道の先 ページ13

「やっぱり落っこちるんですね……」


「Aだからわざわざ言っただけだ。うろうろしていると本当に落ちるぞ」


「そんなこと言ったら私ドジっ子みたいじゃないですか。やめてください」


オロチさんは頭を抱えながら深いため息をついた。

ふいに頭がくらりとした。

よろけた体は手すりにぶつかる。

オロチさんは冷静な態度で私に寄り添う。


「なんだか凄く眠たいです……」


「……今日は帰るか」


私は肩を支えるオロチさんの手を握って首を横に振った。


「子供扱いしないでください……」


目をごしごしと擦って最後に両頬をぱちんと叩いた。

一人で歩き出したものの、正直歩くのが億劫だった。

2つ目の門を開くと黒鬼さんの言うとおり、青色の鬼が居た。

話かけたりはされないものの、視線が確実に私を追いかけているのを感じた。

3つ目の門の先には赤色の鬼。

まだ道は続くらしい。


「あの……この道は一体どこに続いているのですか……?」


「人間界に続く扉がある場所だ。……言っておくがまだ人間界には帰せないからな」


少し歩くと一際大きい門が待ち構えていた。

門が重たく軋ませながら開いていく。


「……行き止まりです」


門の先は行き止まりだった。

ここからは石畳になっており、その先の終わりを丸く囲うように木札と紐で立ち入れないようにしてあった。

覗き込んでもなにも分からない。


「……扉はどこに?」


「今はない。本来ならば妖怪エレベーターで人間界のおおもり山のご神木と行き来している」


「……想像できないです」


突飛なことで想像が追いつかない。


「この門の前で私はAを拾った」


「……ここで?」


振り返り、大きな門を目の前にする。

大きな目玉3つに大妖魔界という看板。

門の左右には"歓迎"という文字。


「結局ここに来てしまった理由は分かりませんでした……」

百十四 切り離せないもの→←百十二 鬼



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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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紅桜(プロフ) - 楽しみにしてます♪頑張ってください! (2018年12月11日 20時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 紅桜さん» ありがとうございます!今作は大変長編となっていますので、今後も楽しんでくれると嬉しいです(^^♪ (2018年12月11日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(プロフ) - まさかの展開で驚きました...!とてもおもしろかったです!続きがきになります(≧∇≦) (2018年12月10日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2018年10月14日 12時

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