五十七輪 ページ7
出されたお饅頭を食べているとどこからか遠くから太鼓を叩くような音が聞こえることに気付いた。
そういえばここに来てから時間を気にしていなかった。
この部屋には時計もないし窓も閉めきっているからおよその時間すら把握できない。
身軽に立ち上がり窓を開けると目の前に広がった光景に私は息を飲んだ。
「......ここどこ」
「妖魔界」
2人は口を揃えて当たり前のように言う。
「......妖怪が住む世界。Aの住む人間界とは別の世界。二つの世界は近いようで遠い,遠いようで近い。......Aには難しい話だ」
「......オロチがわざとややこしく言うから」
オロチは窓を閉めようと私の肩に手を置いて手を伸ばした。
「あれなに?」
薄暗い中にちかちかと光っていた。
「今日は夏祭りをやっているのよ〜十分に日も落ちたしもう少しすれば花火も打ちあがるわ」
「......日が落ちたって,ど,どうしよう......」
となるとずっと家にいなかったことになるのでは......。
「心配しなくていいのよ〜。こちら側から手配しておくからいつも通りにしていればいいわ〜」
えんらえんらは余裕の表情で温かいお茶を飲んだ。
オロチに確認の言葉を求めると
「......そのままの意味だ」
と,雑な返しをされた。
「......このまま留まる必要もないだろう」
オロチは私の手を引き,廊下を出た。
「んもう,せっかちなんだから......オロチ。ちょっとAちゃんと話があるから2人にして」
えんらえんらは私の手を引くとオロチを閉め出してしまった。
オロチが怒るのではないかとひやひやしているとタンスからごそごそと布を取り出し,私に手渡した。
黄色地に金魚柄の入ったものだった。
その上に赤色の帯を置かれ,それが布ではなく浴衣であることが分かった。
「......どうして?」
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剣城京菜(プロフ) - まぃさん» ありがとうございます頑張りますっっ!! (2018年2月26日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
まぃ(プロフ) - かっこいいですオロチ!! 夢主さんも可愛いし これからも頑張ってください! (2018年2月25日 21時) (レス) id: fa92bd9a65 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます,頑張ります!! (2018年2月12日 11時) (レス) id: 8e91a3c5b3 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - おもしろいです! 更新頑張ってください! (2018年2月11日 17時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2018年2月11日 0時