九十九輪 ページ49
夜はこんなに長いものだっただろうか。
窓から射し込む月の光が太陽の光になるまで過ごしていたら、一睡もできていないことに気づいた。
もうすぐご飯の時間だ。
仕方なく着替えていると
「Aちゃん、起きてる？」
叔母さんが部屋の扉をノックした。
「昨日の子が来てるわよ」
「……ぇ」
慌てて一階に降りると玄関の前に景君が立っていた。
「……久しぶり、なのかな。変な話だけどここに来てからの記憶があまりないんだ。だけどここに来ればなにかがわかると思ったんだけど」
昔と同じ景君だった。
「……朝出発するんじゃなかったっけ」
少し慌てていた様子だったので、駅に向かいながら経緯などを聞くことにした。
もちろん影のこととか言える訳じゃない。
だからそういうこともあると誤魔化しておいた。
そんなことで納得するはずはなかったけれど、景君はなにも言わなかった。
「ありがとう、それじゃ」
景君は駆け足で改札内へ入っていった。
一度だけ、こちらを振り返ったが手を振ることもなくその姿は人混みへと紛れてしまった。
「随分とあっさりしていたな」
「別に喧嘩してた訳じゃないし……この年でなら普通じゃないかな……。それにあれは昔のこと、だから……」
あれが恋愛の好きだったのかは未だに分からない。
だけどもう昔のように私の中に彼は居なかった。
今いるのはオロチのことだけ……。
なんて言えるわけがないのだけれど──……。
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剣城京菜(プロフ) - まぃさん» ありがとうございます頑張りますっっ！！ (2018年2月26日 18時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
まぃ(プロフ) - かっこいいですオロチ！！ 夢主さんも可愛いし これからも頑張ってください！ (2018年2月25日 21時) (レス) id: fa92bd9a65 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます，頑張ります！！ (2018年2月12日 11時) (レス) id: 8e91a3c5b3 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - おもしろいです！ 更新頑張ってください！ (2018年2月11日 17時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2018年2月11日 0時
