いつも君は66 ページ16
事の始まりは私の気まぐれからだった。
寒さに震えながら家の方へ歩いていると、とある妖怪たちが奇妙なことを話しているのを耳にした。
あちこちで同じような話をしている。
その内容は昔、妖魔界を騒がせた人の子が最近になってまた姿を現した、と言うものだった。
幼い顔をして大人顔負けの度胸を持ち合わせ、背後に上級妖怪を従える化け物の様な子だそうだ。
話といえどこれは噂であり真実は定かではないだろう。
「妖魔界……ね」
私は子どもの噂より妖魔界という場所が気になっていた。
バレないよう、妖怪たちの会話に聞き耳をたてて居ると誰かが私の背中に触れた。
ぞわりとして後ろを振り向くと、触れた犯人はおろおろとした。
「あ……、聞き耳は良くないと思うわ〜」
その人……いや、妖怪は慌てた様子で煙が風で流れるように去ってしまった。
「……」
私は気に留めることもなく、聞き耳をまたたてた。
「あっ、もうすぐ他の２人と合流して妖魔界に行く時間だよね」
「そうだったガル‼早くおおもり山に行くガル‼」
２人の妖怪は急いだ様子で何処かに行ってしまった。
「妖魔界……おおもり山……」
オロチに言えば連れていってくれるだろうか。
「……いや、あまり言わない方がいいな」
オロチは私が勝手な行動をとるのを許したがらない。
こんなでも危険なものくらいは区別はつくのに、オロチは首を縦には振らない。
そんなに嫌ならずっと近くにいればいいのに、今日は朝からオロチの姿すら見ていない。
私の記憶を取り戻すことに協力する、そういう筈だったのに近くにいなければ意味がないだろう。
「……知らない」
そう、知らない。
知ったことじゃない。
何しようが私の勝手だ。
「ーーー……」
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剣城京菜(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます！！頑張りますっ！！ (2017年12月28日 0時) (
レス) id: 269c9ce767 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きが気になります。ゆっくりでかまいませんので更新頑張ってください。楽しみにしてます！ (2017年12月27日 21時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます頑張りますっ！ (2017年12月4日 20時) (レス) id: 269c9ce767 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 更新頑張ってくださいね！ (2017年12月4日 18時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2017年12月4日 0時
