百六十四 ページ14
「……だからうるさいよ」
私は手で赤い目を振り払った。
触れた感触はせず、灰となり崩れると足から形成される。
「我は呪いだが知識はある。我ならばお前に知識を与えられる。こんなつまらぬ現実など捨ててしまえ。……嫌とは言わせないぞ」
「……しつこい。あなたなんかに教えてもらうつもりはないし仲良くするつもりもない」
そう言うと赤い目は一瞬で真顔に戻った。
「……強情な奴だ。ならば自力でその力を見せてみろ」
赤い目は近くの家の屋根へ飛んだ。
その直後、地面がぐらぐらと揺れた。
何か、硬いものを剥いで出てくるような音が街のあちこちから聞こえた。
「……おじさん‼」
コンクリートを剥いで伸ばした黒く太いつるはおじさんの体をぐるぐるに縛っていた。
おじさんだけじゃない。
えんらえんらもイナホちゃんもUSAピョンだって、この街の住人も妖怪もみんなみんな。
「貴様に猶予をやろう。我と戦え。貴様が勝てばそれで終わり。だが我が勝てば貴様は我のものだ」
すると足元の地面から黒いつるが伸び、私のからだに巻き付いた。
「えっいや‼」
つるはまるで私を野球ボールでも投げるかのように遠くの空へ吹き飛ばした。
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剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» http://uranai.nosv.org/u.php/list/Take2241/ こちらのURLに飛んで貰えれば完結したものが全て入ってます!もしくは私の名前をタップかクリックして貰えれば見つかります! (2017年10月21日 23時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - どんな作品がありますか? 読んでみたいです! (2017年10月21日 23時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» 楽しんで頂けて良かったです!残念ながらこの作品の続編を作る予定はありませんが現在投稿中の作品も過去作品もありますので良かったらそちらも読んで頂けると嬉しいです(^^) (2017年10月21日 18時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 面白かったです!続編見たいです (2017年10月21日 18時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - capeさん» ありがとうございます!今後も頑張りますっっ (2017年8月28日 17時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年8月2日 1時