百三十三 ページ33
部屋に戻ると突然腕を引っ張られた。
「あの、本当意味わかんないから……」
頭が床にくっつきそうな程仰け反らされ、オロチが腰を支え片腕を掴んでいるだけで下手したら頭をぶつけかねないこの状況。
「１時間程前に言ったこともう忘れたのか」
「……ぁ、説教？それ無効だから……」
空いた手でばしばしとオロチを叩いた。
だけどびくともしない。
オロチは黙って私から折れるのを待っている。
「……ごめんなさい」
するとオロチは乱雑に手を離した。
勿論私は頭を床にぶつけて倒れてしまった。
幸い数センチの距離だったので頭が割れてしまうことはなかった。
むっすりとした顔でいるオロチは不貞腐れた小さい子みたいで少しおかしかったが笑ってしまうと余計むくれてしまうので、そこはぐっと堪えた。
「本当、ごめんなさい……。私頭悪いからもっと違う方法なんて思いつかなかった……どうしたら機嫌なおる？……ぎゅってする？」
「幼子をあやすようなやり方でなおると思っているのか」
オロチは私の頭に手を伸ばす。
でこぴんは嫌だとぶんぶんと首を横に振った。
オロチは呆れたような顔をして私の頭を撫でてくれた。
やっぱりこれがいい。
これが好き。
オロチはもう怒っていないようだった。
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奈乃 - 面白いですね。 はまります。 (2017年10月21日 21時) (
レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - ヒカリさん» ありがとうございます！頑張ります (2017年8月2日 1時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2017年7月31日 16時) (レス) id: ec7a8320b4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 文連さん» ありがとうございます！！とっても長編になってしまうと思いますが最後まで読んで頂けたら嬉しいです(^^) (2017年6月12日 1時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
文連(プロフ) - 黒髪の子が誰なのか気になりますね。最初から見させていただいています。貴方の書くオロチはいつも可愛くて読んでいて楽しいです (2017年6月11日 17時) (レス) id: c16134aa36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2017年6月11日 15時
