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夜桜64 ページ14

12月下旬のこと。

クリスマスを数日後に控え、街中はクリスマスムード一色。

クリスマスといえばプレゼントを貰う。

一応サンタさんは私の家にも来るが一体サンタさんはどこから家に入っているのだろう?

なんて毎年考えたりするけどあまり考えてはいけないような気がした。

私はサンタさんが来ることをあまり嬉しく思わない。

何故なら最も欲しいものを貰えないからだった。

だけどオロチがいるからもういいかななんて諦めかけている。


「Aこんなところにいたのか」


「ああ、うん……」


家の物置と化した部屋で私は中のものを物色していた。

本来あまり入りたくないが、たまに掃除しないといけないので仕方なくだ。


「……埃っぽいな」


オロチは鼻を擦った。


「……そりゃ鍵無くして10年位掃除してなかったし」


山積みになったダンボールをおろそうと手を伸ばすも身長が足りず指がかするばかり。


「これをおろせばいいのか」


オロチは軽々とそのダンボールを持ち上げた。


「うん、中身捨てるのわけるから全部おろしておらえると助かる……」


頷くとオロチは次々とダンボールをおろしていった。

全ておろし終えると私は近くのものから中身を確認していった。

その中には私がまだ赤ん坊だった頃に使っていたおしゃぶりやよだれかけ、服やぬいぐるみなどが入っていた。

これらは近所の子に渡せるということで廊下へ出した。


「あ、これおばあちゃんのだ」


次に開けたダンボールにはおばあちゃんの私物が入っていた。

おばあちゃんが亡くなったとき、殆どは捨ててしまったが捨てられなかったものは全てここに保管してあった。


「わー、これおばあちゃんの写真だよ」


ぼろぼろの箱を開けると中には数枚の写真が入っていた。


「これおばあちゃんだ」


私と同じ位の年の頃の、おばあちゃんが少し不機嫌そうな顔をして写っていた。


「そんな調子だと終わらないぞ」


オロチが後ろから覗き込んだ。


「こうしてみるとAは八重にそっくりだな」


「……私もそう思う」


写真の中のおばあちゃんは今の私と見間違えるくらいにそっくりだった。

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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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奈乃 - ドキドキできて、おもしろいです! (2017年11月18日 16時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - めがみんみんさん» そうでしたか!ありがとうございます!! (2017年11月4日 20時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
めがみんみん - よく見たら歴代オロチシリーズ全部見てました…(ºωº)あなたの温もりは(題名違ったらごめんなさい)とかのもニヒニヒ笑って見てました!今更ですけどほんとに凄いですね!新作絶対見ます! (2017年11月4日 19時) (レス) id: 2c7c481a55 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - めがみんみんさん» ありがとうございます!既に新作出ていますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです(*^^*) (2017年11月3日 23時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
めがみんみん - とても素敵な作品でした。私はとてもオロチが好きなのですが、この小説を寝る前とかに読んでニマニマしながら寝るのが日課となっていました(笑)完結は少し寂しかったですが、新しい作品を期待しています!これからも頑張ってください! (2017年11月3日 23時) (レス) id: 2c7c481a55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年10月9日 0時

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