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「取り乱すのも無理は無い……。これは推測だが祓わなかったのではなく祓えなかったんだろう。予測はできたものの根源が分からなければ祓うことはできないはずだ」
「そんなの……分かってるよ……」
ガタンゴトンと電車が減速して向こうからやってきた。
電車に乗ると誰もいなかった。
でも私は座らずに扉の前で田舎の景色を眺めていた。
「私、普通の人間だったはずだよ……。こんなこと普通ありえない……現実味がなさ過ぎてどうしたらいいのか……」
窓にうつる自分に話しかける。
でもなにかお告げをしてくれる訳じゃない。
私自身なのだから……。
「……先祖がどうであれあいつを祓えるのはAしかいない。やることは決まっているだろう」
「……うん、分かってる。陰陽師の子孫とか関係ない……知ってる」
そうやって自分に言い聞かす。
そうしてるうちに電車が最寄り駅についた。
改札を出ると前を歩いていたオロチが立ち止まり振り返った。
危うくぶつかりそうになる。
「その札は常に肌身離さず持っていたほうがいい」
「……うん」
私はオロチを追い越し歩き始めた。
突然突きつけられた事実に処理が追いつくはずもなく私はただ突きつけられた事実が頭の中をぐるぐると巡らすだけだった。
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アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時