八十 ページ30
最近オロチの様子がおかしい。
おかしいと言ってもなんとなくというだけなのだけれど。
いつも通り無愛想でなにを考えているかわからないのだけど何かが違った。
家を開けることが多くなったような気がする。
でもずっと私といることが当たり前ではない。
元々オロチには人探しという用事があって、部屋を貸しているというくらいであって親しくてそうなったわけではない。
考えれば考える程分からなくなる。
夏の暑さが和らぎ秋に近づいてきた今日この頃、私は文房具店に行くついでにおおもり山の御神木へ向かった。
なんの変哲もない御神木。
確かにあの時私はここから出てきたんだと思う。
でも、オロチはこの先じゃない。
私は息を漏らし踵を返した。
「ぁ……」
少し歩くとばったりイナホさんに出会った。
「あ、Aさん。奇遇ですなー」
「……こんにちは」
イナホさんはきょろきょろと辺りを見た。
「……今日はお一人で?」
頷くとイナホさんは項垂れた。
「……ごめんなさい」
「謝る必要はないダニよ」
USAピョンは呆れた顔でイナホさんを見ていた。
私はじりじりと下がり2人から距離をとった。
「ところでこんなとこでなにしてたんダニ」
なにをしていたのかと言われるとなにをしていたのかよく分からない。
「……わかんない」
「分からないって大丈夫かダニ……」
私は呆然と空を見上げた。
「こりゃ完全に上の空ですなー……」
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アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時