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三十九 ページ39

朝ごはんを食べている時のことだった。


「Aちゃんって蔵の鍵って知らない?」


「……知らない」


もう一度ポケットに手を突っ込んだ。


「そっか。あそこの掃除もしたかったんだけどな。ほら、あそこって古いもの多いからさ。兄さんどこにしまっちゃったのかな……」


ご飯食べたらなんとかしないと……。

私はずっと鍵の隠し場所をどこにしようかと悩んだ。

何処かに埋めてしまうより自分で持っていたほうが安全かもしれない。

朝ごはんを食べ終え、私は急いで外に出た。

家の裏にある蔵の前に誰かがいる気配を感じ取った。


「……なにしてるの」


それはオロチだった。

私に気づくとオロチはこちらに顔を向けた。


「ここはなにをしまっているんだ」


「……詳しくないけど壺とかお皿とか、本とかとりあえず古いものがしまってある。何十年も放置してるから私の部屋よりホコリまみれで汚いよ」


オロチは視線を蔵の方へ戻した。

内心ひやひやしながら見ていた。


「……そうか、掃除はいいのか。私も手伝ってやろう」


案外あっさりとだった。

オロチは家の方へ戻ってしまい、私は蔵の鍵が閉まっていることを確認してから後を追いかけた。

それから他の部屋の掃除をした。

あらかた片付いたところで私は自分の部屋でおもちゃの仕舞い場所について悩んでいた。


「捨てるのか」


「捨てない。どこにしまうか悩んでただけ」


この家を取り壊してしまうのなら捨てざる得ないのだろうか。


「随分使い込んでいたようだな」


オロチが人形を手に取った。


「それはお母さんが作ってくれたやつ……1番長く一緒にいた……」


確か5歳の時だったと思う。

一人でも寂しくないようにってママが頑張って作ってくれた。

でもパパが悪ふざけして人形を使って私を怖がらせたことがあった。


「昔から苦手だったんだな」


「苦手じゃないし、怖くないし」


怒って顔をそむけるとオロチは


「私は何がとまでは言ってないが」


と、得意げに言う。

人形をオロチから奪って人形の服を整えた。

四十→←三十八



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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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剣城京菜(プロフ) - 浅葱さん» ありがとうございます頑張ります(^^) (2017年5月1日 9時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
浅葱 - 不器用な感じが良いです更新頑張って下さい (2017年4月30日 23時) (レス) id: c9c24569e0 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - シオン!!さん» ありがとうございます頑張ります!! (2017年4月10日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
シオン!! - 頑張ってくださいね! (2017年4月9日 2時) (レス) id: 4af10f54a6 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - *gami*さん» ありがとうございます!!頑張ります(^^) (2017年4月6日 0時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年4月4日 19時

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