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「自己紹介、します」
「花森A、三階の引越しをえて、小3の夏にここの学校に来ました。やんちゃで、いたずらが好きで。花よりは虫を好むし、おままごとや人形遊びも好きだけどそれよりも木登りとか、かけっことか泥遊びの方が好き。嫌いなことはじっとしていること。それと自分自身……。騙されやすく誰よりも臆病で優柔不断で意気地のないところ。それが私です」
私は淡々と述べた。
そしてもう一度深呼吸をする。
「私、"妖怪"が見えます。常にじゃなかったけど、小さい頃はよく見てた。聞いた通り私は普通の女の子より少し違っていると思う。だから生活も落ち着いた先でようやく仲良くなれてはしゃいで、でも皆から変な子だって言われて1人になって。馬鹿な私は私が悪いんだと思いました。だから今の皆がみている私は本当の私より違うと思う。上っ面の関係を続けて来てとても寂しかった。でも全部全部私のせいだからってずっと我慢してきた。でも、それも違った……意味なんてなかった。そこに私が私でいない理由なんてなかった。だって皆が変わらないから」
先生に止められるかと思っていたけれど、先生はそんなことはしなかった。
ただ、じっと腕を組んで話を聞いていた。
だから私は思い思いに話す。
「ある人が、私が私であるべき理由を教えてくれた。だから私はもう私でいないことをやめようと思う。だってこんな私でも受け止めてくれる人たちがいるって分かったから。だから……だから私は私らしくいる為に、新しく始める為に過去は切り捨てる」
私は教壇から降りると私はランドセルを背負って教室の扉を勢いよく開けた。
そしてくるりと振り返る。
すぅ、と息を吸い込む。
「さようなら、ばーか!!」
そう吐き捨て私は全力疾走で学校を飛び出した。
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詩帆(プロフ) - 50票目貰った・・・・・・! (2021年9月27日 17時) (レス) @page23 id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - あぁあ…この小説も好き過ぎるわぁ… (2019年5月25日 20時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» はい!!頑張ります!! (2017年4月1日 17時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - これからも、頑張って下さいネ(^O^) (2017年4月1日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます(>ω<) (2017年3月31日 11時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年3月29日 2時