夜桜42 ページ42
「なんかね、夢見たんだけど。綺麗な女の子と男の子出てきた。桜がいっぱい咲いてて……それで女の子言ってて。……あとは忘れちゃった」
なんとなく、あの最後に聞いた言葉が引っかかるが何故か口に出さないほうがいいような気がした。
しばらく寝れずにぼんやりとしているとママがご飯を持ってきてくれた。
薬も飲んであとはやっぱり寝るばっかりで。
とてもつまらない。
オロチは側にいたけれどなにか話すわけでもなく、寝ている私の髪を弄ったりするばかりだった。
ふとオロチは顔をあげると窓を開けた。
「客人だ」
「……誰？」
オロチは窓から庭を見下ろした。
もぞもぞとベッドから出て窓から覗き込むと、庭の桜の木の下にノガッパがいた。
こちらに気づいていないようで辺りをきょろきょろと見回していた。
呼ぼうにもだるい上に喉が痛いのであまり大きい声は出せない。
私は呼ぶのを諦めこちら側から出向くことにした。
リビングに入るとママが居た。
「ちょ、ちょっと外の空気吸う……」
「……そう。あまり長く居ては駄目だからね」
そそくさとリビングを通り、庭の見える大きな窓を開けた。
「Aっす‼」
ノガッパはなんだか嬉しそうにこちらへ駆けてきた。
「風邪大丈夫っすか⁉」
「ぇ、どうしてわかったの？」
するとノガッパは自慢げに自分の胸をぽん、と叩いた。
「オレはなんでも知ってるっす‼……というのは嘘っす。妖怪たちの情報網は凄いっすからなんでも分かっちゃうっす‼」
まるで自分の手柄みたいに自信満々に言うので少し可笑しかった。
「今日はお礼とお見舞いにきたっす‼なにかして欲しいことはあるっすか？」
「え？うーん……」
考えているとオロチがふらっと現れた。
「それは私一人で充分だ」
不機嫌そうにオロチは答えた。
ノガッパは肩を落としてしょんぼりとさせた。
「そうっすか……」
「来てくれただけで嬉しいよ」
いつもオロチがしてくれるように私はノガッパの頭を撫でてみた。
「でもお返しはしたいっす。これあげるっす‼」
ノガッパは私に手のひらほどの石をくれた。
「わぁ、虹色に光ってる」
光に当てるとその石は虹色に輝いた。
「さっき落ちていたのを拾ったものっすけどあげるっす」
「……嬉しい。ありがとう」
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剣城京菜(プロフ) - 私も最初映らなかったのでおかしいなと思って何回か試したんです。でも直らなくてずっと放置してました(汗)つい今試してみたらきちんと表示されたのでもう大丈夫だと思います!ありがとうございました！！これからもより良いものが作れるように頑張りますっっ (2017年10月8日 22時) (
レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - あの、表紙の絵が半分より下が映ってないです…。最初はネット繋がり悪いのかな？って思ったんですけど、多分半分しか貼れてないと思います…違ったらすみません汗 夜桜語りも面白かったです！応援してます！長文失礼しました!! (2017年10月8日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます！これからも頑張りますっっ！ (2017年9月8日 20時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - 新作が出来て、嬉しいです(^^)これからまた、頑張って下さい！ (2017年9月8日 18時) (レス) id: f05737ad1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2017年9月1日 18時
